(Commons)ウクライナの平和のための組織化:ニーナ・ポタルスカへのインタビュー
(訳者前書き)以下は、ニーナ・ポタルスカへの2019年に行なわれたインタビューです。ポタルスカは、社会研究者・活動家であり、ウクライナにおける国際女性平和自由連盟(WILPF)のコーディネーターと紹介されている。彼女はLeftOppsitionという新しい左翼政党にも関わってきた。インタビューのなかで、彼女たちが必死の思いで戦争を止めること、そしてウクライナ西部、東部、ロシアや更には近隣諸国の女性たちと共同で停戦と境界を越えての共通の課題を議論する枠組を作ろうとしてきたことが語られている。私がこれまでも紹介してきた沖縄での民衆の安全保障の視点と多くの共通する問題意識が見られるが、状況はもっと厳しいなかでの民衆のための安全保障の実現になる。事実上の戦時下にあり、「平和」という言葉すら口に出せず、正直な気持も口外せずに、公式的な発言をするか沈黙する多くの市民たちの状況についても語られている。このインタビューのなかで戦争が「デエスカレーション」しつつあると将来への楽観的な見通しが語られているが、残念なことに事態は悪化の方向をとった。今、東部で活動していた女性たちのグループがどのような状況に置 […]