ロシアとウクライナ国内の反戦運動から―戦争で戦争を止めるべきではない
以下は、『市民の意見』2022年8月に寄稿した原稿に典拠のリンクと若干の加筆をしたものです。 1 危機的な日本の「平和主義」 2月24日に始まったロシアのウクライナ侵略からすでに半年になる。国会の与野党を含めて、おおかたの保守・右翼や保守メディアは、9条改憲反対の人々をターゲットに、覇権主義的な中国の動きを示唆しつつ「もし日本がウクライナのように侵略されたらどうするのか」と詰め寄っている。この詰問には、「ウクライナの人々は断固として武器をとって抵抗している」という自衛のための武力行使と、おびただしい非戦闘員の犠牲が強調される。非道なロシア軍、非力な市民、この市民を守るウクライナ軍という構図のなかに、国際紛争の解決の道は武力による決着以外にはないかのようだ。果してそうなのだろうか。 反戦平和運動のなかで、「侵略に対して武力による抵抗や反撃を選択しない」と断固とした態度で応える人達の声が確実に小さくなっているように感じている。ウクライナへのロシアの軍事侵略をきかけに、反戦平和運動のなかでも、自衛隊を完全に否定して文字通りの意味での非武装を主張する人達は、いったいどれだけいるのか。国会野党で […]