「戦争放棄」を再構築するために
目次 1. 民衆の安全保障再考 1 1. 軍隊が民衆を守るという「神話」 1 2. ウクライナ戦争のなかで民衆の安全保障をどう提起できるか 3 3. 国家への向きあいかた―あるいはナショナリズムの問題 4 2. 戦時に戦争を放棄する 6 1. 暴力と正義 6 2. 日常の暴力と国家の暴力 7 3. 9条が絵に描いた餅である理由 8 4. 戦争=暴力を越える拡がり 10 5. ロシアの反戦運動とウクライナの反戦運動それぞれにみられる固有の困難とは 10 6. 権力は敵前逃亡を許さない 13 1. 民衆の安全保障再考 1. 軍隊が民衆を守るという「神話」 ウクライナへのロシアによる侵略戦争があからさまな形で顕在化した今年の2月からの1ヶ月半の戦争反対の声の大半は、ロシアの侵略戦争に反対しつつ、侵略に抵抗するウクライナの民衆の武装抵抗をウクライナの軍であれ義勇軍であれ、いずれにせよ、もっと多くのもっと高性能の武器・兵器を提供して武装能力を高めることについては大いに支援するような雰囲気が一般的なように思う。だから別のところ(注)に書いたように、日本の平和運動や大衆運動のウクライナ戦争から得てい […]