学術会議について
私には学術会議をめぐる非常に辛い思い出があります。 学術会議は2008年に文部科学省から、大学教育の分野別質保証の在り方について審議するように依頼を受け「すべての学生が身に付けることを目指すべき基本的な素養」を学問分野別に定めた「大学教育の分野別質保証のための教育課程編成上の参照基準」を作成しました。いわば大学版の学習指導要領のようなものです。下記にその一覧がありますhttps://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/daigakuhosyo/daigakuhosyo.html 経済学の参照基準は https://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-22-h140829.pdf 私は経済学を教えていましたが、この参照基準の「経済学」の内容は、定義も含めて全く賛成できません。なぜなら、経済学の参照基準はいわゆる主流派の経済学を唯一のパラダイムとして採用しており、わたしのようなマルクス経済学を基礎に、更にそこからも異質な要素を加味したような経済(学)批判としての経済学などは全く考慮される余地のないものとして否定されているから […]