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protonmailは、スイスに拠点をおき、現在200万人のユーザをもつ暗号化メールのサービスだ。基本的な操作環境に関する箇所は日本語化されている。

メールのリスクとは

Protonmailは、メッセージを保管するメールサーバを暗号化している。メールサーバを管理しているProtonmailですらメールの内容を読むことができない。また、ユーザが自分のパソコンやスマホを使って自分のメールを読む場合、サーバとパソコンやスマホとの間のデータのやりとりも「端末間暗号化(end-to-end encryption)」で保護され、インターネットの経路上での盗聴を防いでいる。

これに対して、通常私たちが使っているメールは、郵便に例えれば、「はがき」のようなもので、第三者に読まれる危険性がある。自分が契約してるプロバイダーのメールサービスであれ、GmailやYahoomailなどの無料のメールサービスであれ一般のメールサービスでは、「メールは暗号化されていて弊社の管理者ですら読むことができない」と明記していない限り、メールサーバの管理者がメールの内容を読んだり、データの収集に利用することが可能だと考えた方がいい。

最近はGmailであれ自分が契約しているプロバイダーであれ、ウエッブメールを利用する人が増えている。この場合、メールサービスを提供している会社のサーバにアクセスしてメールを読むために、メールが日々大量にサーバに溜め込まれることになる。受信したメールだけでなく、送信メールの控えや住所録、振り分けなど様々なデータがメールサービスの会社に把握可能な状態でプロバイダーなどのサーバに置かれることになる。

他方で、Thunderbirdなどのメーラーとよばれる専用ソフトで、メールサーバからメールをダウンロードしてサーバ側のメールは削除するという方法でメールを処理することもできる。この場合でも、サーバ側に一定期間メールは蓄積されるし、バックアップシステムもあるから、メール関連のデータが完全に消去されるかどうかの確証はない。他方で、自分の手元の端末には暗号化されていないメールが蓄積するというリスクを負うことになる。

Protonmailなどの暗号化メールサービスはこうした幾つかのリスクを軽減する上で、必須のコミュニケーション手段を提供している

Protonmailの特徴とは

Protonmailなどの暗号化メールサービスの特徴は、

  • メールのプライバシーを確保するために、管理者でも読めない暗号化のサービスを提供する。
  • 端末間暗号化によってネットの経路上での盗聴を阻止する
  • メールの読み書きは全てProtonmailのサーバにアクセスして行うので、自分の端末にはメールの内容が残されない
  • アカウント作成時に個人情報の提供が不要(有料サービスの場合は、クレジットカード決済になるから個人情報を提供することになる。Bitcoinなど仮想通貨も使える)
  • 基礎的なサービスは無料。

しかもサーバはスイスにあることもリスクを回避する上では有利な条件といえる。しかしデメリットもある。Protonmailの財政的な基盤は、有料ユーザからの支払いだけでなく、一部スイス政府の補助金にも頼っていると言われている。また、法的にはスイス国内法に縛られることになる。さらに、セキュリティ技術の一部をイスラエルの企業に由来するものを用いていることで疑念を抱く議論がなされたことがある。

Protonmailの始め方

Protonmailを始めるには、まずアカウントを取得しなければならない。下記のサイトにブラウザでアクセスし、登録作業を行うことになる。

https://protonmail.com/

初期画面は英語だが、右上隅の「EN-English」をクリックすると下記のようなプルダウンメニューがあらわれる。ここで言語を指定できるので、日本語を選択する。

日本語の選択

日本語を選択すると下記の画面になり、日本語が表示される。(チョット安心する瞬間だ)

日本語になった!

左下の「暗号化された電子メールのアカウントを取得」をクリックする。

(注意事項)ウィンドウズ

これまでの私の経験では、WindowsのブラウザInternet ExplorerでPrptonmailのサイトにアクセスしてアカウントを取得しようとすると、登録の途中までしかすすまず、うまくいかない場合がある。その場合は、Firefoxをインストールして試してほしい

アカウントを取得する

アカウントを取得するには、上記の画面の左下にある「暗号化された電子メールのアカウントを取得」をクリックする。下記のような[ProtonMailアカウントの種類を選択してください。」という画面になる。ここで一番上にある「無料 機能限定の基本アカウント」をクリックすると下記のような内容説明が表示される。この内容でよければ「SELECT FREE PLAN」をクリックする。

プランの選択

「SELECT FREE PLAN」をクリックするとアカウントを設定にはいる。以下のような英語の画面だ。

アカウント登録画面

上記について上から順番に説明する。

(1)username and domainここで、自分のProtonmailのメールアカウントを決める。ここでは@マークの左側だけの決める。いわゆる「メアド」である。名刺に印刷したり、人に伝えてメールをもらう場合の基本になるので、分かり易いものがいい。しかし、下記のような表示があらわれたら既に他の人が登録しているので、使えない。別の名前を試してみる。

Username already used

全角文字は使えないので、キーボードが「半角英数」になっているかどうか確認する。

(2)Passwaord パスワードを設定する。このパスワードは、Protonmailのサイトにアクセスして、自分のメールを読む場合に必須のものだ。忘れた場合は、アクセスできなくなる。他人に推測されにくくて、しかも忘れないパスワードを工夫して欲しい。短かかったり、推測されやすいパスワードだと「パスワードが弱い」他のパスワードと同じものにしないこと。なおパスワード設定の入力文字は表示されないので戸惑うかもしれない。入力ボックス右脇の「眼」のアイコンをクリックすると入力文字が表示される。ここで設定したパスワードは、アカウントが設定された後に、自分の管理画面からいつでも変更可能だ。

(3)Recovery email(optional) パスワードを忘れた場合などの復旧で使用するので、普段使っているメールアドレスを入力する。ここは空欄でも構わない。

上記の入力を再度確認して間違いなければ「CREATE ACCOUNT」をクリックする

あと一歩!

この後、登録者が実在の人間であることを確認する手続をしなければならない。ロボットだったりスパムを排除する手続だ。たとえば、次のように、自分のスマホのSMSにPrptonmailから確認のメッセージが送られてきて、確認手続をするか、あるいは「寄付」をする。

国オ選択して自分のスマホの電話番号を入力する

送られてきた番号を入力して、確認がされればアカウントが開設される。なお、上記の注意書きにあるように、ここで使用された電話番号はアカウントと関連づけされずに登録のためにだけ利用される。ただしハッシュ値だけはProtonmailへの攻撃などを阻止するために保有される。(このハッシュ値から元の電話番号を復元することはできない)