意味と搾取第五章が公開されました
青弓社のウエッブで連載している「意味と搾取」第五章が公開されました。この第五章でとりあえず連載は終了の予定です。以下は、あらためてこの連載の趣旨と第五章の目次のみ紹介します。本文は下のリンクから青弓社のウエッブにアクセスしてお読みください。 この連載の問題意識は、監視社会批判ですが、この批判の中心的な課題として、諸個人の意識の有り様そのものと、権力(つまり諸個人を自らの意思の下において自由に操作しようとする政治や資本の力)の関係を再定義してみたい、というところにあります。権力が目指す個人に対する究極の制御は、個人の意思や情動を直接何の媒介もなく支配下に置くことです。これは不可能な夢になりますが、20世紀以降の資本主義は、膨大な個人のデータを収集するという手法を通じてこの夢を実現しようとしてきましたし、この悪夢をかなりの程度まで実現しうるような可能性を獲得しつつあるように見えます。 私たちの抵抗や異議申し立ての意思は、私の内面にある価値観や感情や経験など様々な要因から組み立てらている「私」が、外部とのコミュニケーションのなかで受けとるメッセージとの間で生まれるものといえます。これに対して […]