名古屋市文化振興事業団宛の抗議文

名古屋市文化振興事業団が日本第一党愛知県本部主催のイベント、あいちトリカエナハーレ2020「表現の自由展・その後」に会場を貸与した件で、以下のような抗議文を提出しました。 抗議文 名古屋市文化振興事業団 理事長 杉山勝 様 役員の皆様 評議員の皆様 事業運営委員会の皆様 (上記の皆様に回覧をお願いします。もし回覧できないようでしたらご一報ください) 小倉利丸 元表現の不自由展実行委員 2020年9月21日 2020年9月26日と27日に、名古屋市民ギャラリー栄において『あいちトリカエナハーレ2020「表現の自由展・その後」』という催しが日本第一党愛知県本部主催で開催されることを知りました。私は、日本第一党が主催するこのイベントに、地方自治体が会場を貸与することは、人種差別主義を黙認(あるいは助長)し、歴史の偽造に加担することに他ならず容認できません。よって、抗議するものです。 私は、昨年、あいちトリエンナーレの招待作家として出展した「表現の不自由展・その後」の当時の実行委員のひとりとして、出品作家たちとともに、深刻なヘイトスピーチの嵐を被った当事者です。今回の催しの開催について、名古屋 […]

世界社会フォーラム:オープンスペースから行動のスペースへと転換を求める動き

以下は、今年8月11日に出され、Critical Legal Thinking掲載の「世界社会フォーラう第2宣言」という文書と、その後、30日にhttps://www.foranewwsf.orgに出された「新しい世界社会フォーラムに向けて:世界を変えるために世界社会フォーラムを変える-オープンスペースから行動のスペースへ」の二つの文書の英語からの仮訳。 (簡単な前置き:飜訳した文書はこの下にあります) WSFは今年で20年になる。また、WSFをめぐる議論を紹介する目的で私が武藤一羊らとジャイ・セン他『世界社会フォーラム・帝国への挑戦』(作品社、2005)を訳したのももう15年も前になる。この本は今でもWSFをめぐって創設者や関係者たちがどのような議論をしていたのかを知る上で重要な文章を多く収録していると思う。しかし、最近の大きく変貌する世界の状況のなかで、世界社会フォーラムは、グローバルに展開されている多様な社会運動にほとんど関与できていない。たぶんアラブの春やオキュパイ運動などへの影響力はほとんどなかったし、この傾向は今に至るまで変っていない。WSFに何度か参加し、会議なども主催し […]

EFFによる米国保健社会福祉省(HHS)の新たなCOVID-19監視システムへの意見書

米国保健社会福祉省(HHS)はCOVID-19を利用して広範囲にわたる個人情報収集システムを立ち上げています。これに対して、EFFが以下のような意見書を提出しています。訳したのは序文だけで、これには詳細なバックグラウンドについての説明がついていますが、これは訳せていません。日本でもHER-SYSが稼動しており、私は問題が多いのではつ推測しています。EFFの以下の文書は日本でも参考になると思います。 (参考) EFFのCOVID-19監視社会問題のページ No to Expanded HHS Surveillance of COVID-19 Patients https://www.eff.org/deeplinks/2020/08/no-expanded-hhs-surveillance-covid-19-patients 意見書のページ https://www.eff.org/files/2020/08/17/2020-08-17_-_eff_comments_re_hhs_regs_re_covid_data.pdf Electronic Frontier Foundationによ […]

CrimethInc:アナキズム関連をFacebookが禁止に―来るべきデジタル検閲

BLMが収束せず、大統領選挙が近づくなかトランプはますます横暴になっていますが、これにすりよるFacebookはもっと罪深いと思います。以下、CrimethIncの記事を訳しました。 アナキズム関連をFacebookが禁止に 来るべきデジタル検閲 Facebookは、アナキストおよび反ファシストのネット発信プロジェクト(原注)の中でも、彼らがcrimethinc.comおよびitsgoingdown.orgに関連すると考える(注)複数のFacebookページを削除した。 (原注)同じ口実で本日禁止された他のFacebookアカウントのなかには、ミュージシャンのMC Sole、Truthoutの作家Chris Steel、およびヨーロッパのニュースソースであるEnough is Enoughがある。 (注)https://twitter.com/nickmartin/status/1296175961260482560 彼らは、公式には「暴力を支持している」ことを口実にしている。この禁止措置は暴力を止めることとは無関係であり、社会運動とこれを報道するネット発信を抑えつけることがすべてだ。 […]

反ファシストネオフォーク宣言

以下、転載します。 反ファシストネオフォーク宣言 解説:欧米のポピュラー音楽シーンが特に1980年代以降、極右、ネオナチなどによる若者のリクルートの重要な武器になってきたことが知られている。最も有名なのが、スキンヘッズによるOi!と呼ばれる音楽ジャンルだろうが、これに限らず、ロックからポップス、アバンギャルドに至る広範な音楽シーンに極右が介入してきた。なかでもネオフォークと呼ばれるジャンルは、極右の影響を非常に強く受けてきたジャンルとみなされている。実際に音楽の形式は、西欧の様々な非キリスト教的な伝統文化をも包摂しつつヨーロッパの白人文化の優位性をアグレッシブで暴力的なスキンヘッズなどとは逆にロマン主義的な傾向を強くもちながら感情を動員しており、嫌悪よりも情緒的な同調を得やすい音楽形式だ。私は、ヘイトが前面に出される音楽よりも、ネオフォークのような音楽の方が、人々をファシズムの心情に動員する上ではより効果的で厄介な存在だと感じてきた。ネオフォークのジャンルで活動するバンドやファンが皆極右だというわけではない。しかし、非政治的なネオフォークのバンドが無自覚に極右のネオフォークのバンドとコ […]

パンデミックでも株式市場は最高値の米国―多国籍企業に儲けさせない文化闘争へ

メディアがいろいろ報じてるが、米国のS&P500が最高値をつけて注目されている。ニューヨークタイムスは米国の株式市場がbear market(弱気市場)からbull market(強気市場)へ転換しているかもとも報じている。 タイムス紙は、3月頃にはかなり落ち込んだがその後V字回復。連邦準備制度が3兆ドルを金融市場に投入していることや政府のコロナ対策支出が背景にあるとみている。アジアも株が上げている。まあ、日本も似たりよったりの政府の戦略なので、日本の株価も下らない。庶民は大打撃なのに。 この証券市場の動向でやはり注目したいのがハイテク株。いわゆるGAFAの株価。米国の巨大IT企業は、パンデミックでも一貫して株価上昇で、その上昇もこの1年でみると倍以上上げているところもあり、3月に一度落ち込んでもそのあとの回復が異常だ。あきらかにテレワークとオンラインへの依存のステージがワンランク上ったと思う。 GAFAであれIT企業の大半は私たちのコミュニケーションの権利のインフラを牛耳る企業。個人情報は、21世紀の石油といわれるように、こうした巨大企業の収益の基盤になっている。パソコンやス […]

接触者追跡とプライバシーの権利―監視社会の新たな脅威

目次 1. はじめに 感染経路追跡とプライバシーの権利 2. これまでの監視システムが全体としてグレードアップしている 3. コロナ感染防止を名目とした網羅的監視 4. 感染者追跡は必須か。 1 はじめに 感染経路追跡とプライバシーの権利 COVID-19パンデミック第二波となっている現在、政府(国であれ自治体であれ)と資本の対応に一貫性がみられなくなっいる。しかし、そうしたなでも、誰もがほぼ間違いなく「正しい」対処とみなしているのが、陽性とされた人の濃厚接触者を特定し追跡することだ。これが感染拡大を防止するイロハとみなされている。しかし、わたしはこの政策には疑問がある。この考え方は、人々が濃厚接触者が誰なのかを、正直に保健所当局に告白するという前提にたっている。この考え方は、濃厚接触者を網羅的に把握できなかったばあい、つまり漏れが少しでも生じれば、代替的な防止策がとれないで破綻するということだ。実際最近の動向は、感染経路が追えないケースが増えていることを危惧する報道が多くなった。 濃厚接触者追跡というモデルは、現実の人間をあたかも実験室のモルモットであるかのように扱う現実性に欠けた人 […]

ロックダウンと規制解除―残るも地獄、去るも地獄の資本主義:権利としての身体へ

Table of Contents 1. はじめに 2. ロックダウンと経済優先政策に共通する不安の政治学 2.1. 不安感情 2.2. 知る権利としての検査 3. 市場は本質的に不平等な制度である 3.1. 市場経済による二つの危機への対応 3.2. COVID-19による危機に内在する資本主義に共通する制度の限界 4. おわりに:オルタナティブの回路を閉ざさないために 7月7日(火)19時から20時30分ころまで 会議室のURLはATTACのメーリングリストと音声ファイルの設置してある下記で告知。 https://archive.org/details/20200707-attac-kouza オンライン会議ではjitsi-meetを使います。 参加に必要な器材 パソコンかスマホでカメラとマイクが使えるもの ブラウザ Chrome,Chromium,Brave,Firefox,Microsoft Edge(最新バージョン),Operaなど カメラもマイクもない場合でもチャットでの参加が可能です。 オンラインでの参加や設定の方法は当日ご説明します。 下記にマニュアルがあります。 ht […]

ATTAC首都圏連続講座(小倉)第2回のおしらせ(音源アップ、7月7日オンライン)

ATTAC首都圏主催の連続講座第2回をオンラインで開催します。 テレワークやオンラインのイベントが花盛りですが、下記の講座はちょっと趣向が違っています。基本はかなりレトロなネットの仕組みを基本にしています。 あらかじめ講座での話はネットに音源としてアップして誰でも聞けるようにしてあります。資料も必要であればメールで送付します。オンラインのライブは、この講座の話をふまえた質疑や議論だけに絞って実施します。ただし、Zoomとかオンランの会議のほとんどが「顔出し」ですが、この講座では原則カメラは「オフ」です。一般に会議の主目的は、参加者の顔をまじまじと眺めることではないので、ほとんどの会議では「顔」は不要なはずなのに、なぜか映像を使う会議が主流になるのは、なぜなのか、これ自体が興味深いテーマではあります。表情がわからないとニュアンスが伝わりにくいことは事実なので、発言する時だけカメラを「オン」にしてもよいことにします。 また、カメラもマイクもないパソコンユーザーでもチャットで参加できるようにします。 これは、NHKのラジオ講座とか通信講座がやってきたことをネットの仕組みに移しただけですが、同 […]

無料ユーザには端末間暗号化を使わせない。捜査機関との協力を明言したZoom

(2020/6/17追記が最後にあります) 米国の暗号研究者、ブルース・シュナイアーのブログから。シュナイアーは私が信頼する研究者の一人。飜訳も2000年代はじめから何冊もあります。 彼はZoomのプライバシーとセクキュリティのずさんさを批判してきたが、同時に必至になって対処するZoomの動向についてもある意味で好意的な面もあり、冷静に技術としてのZoomが人々のセキュリティ(国家のセキュリティとは真逆だと思う)とプライバシーとの関連で評価してきたと思います。私のように暗号技術の素人は、リスクがあれば使わないという選択肢をとることで自衛するわけですが、彼は専門家だから単純な選択はできないでしょう。 Zoomは有料でなければ端末間暗号化を使えず、警察への協力もする。米国での話ですが、もちろん日本のZoomも右へならえでしょう。しかし、今日の東京新聞でも市民運動の「テレワーク」というと当然のようにZoomが登場。共謀罪や盗聴法があり、警察への任意捜査が横行しているなかで端末間暗号化がなされないオンライン会議など使うべきではないと思います。下記のブログにあるように海外の反応ははっきりしていま […]

Zoomが天安門関連集会を中国政府の要求で閉鎖

以下、いくつかのメーリングリストに投稿した文章を転載します。 ————————————— 日本のメディアでどのくらい報道されているかわかりませんが、6月11日にZoomは以下にあるような声明を出しました。5月から6月にかけて開催された4つの天安門事件関連のZoom会議に対して、中国政府が開催の中止と主催者のアカウントの削除を要求し、これにZoomが応じたという問題についての声明です。私はこの声明に納得できません。 Zoomは、今後、各国の政府が集会を中止するよな要求を出した場合に、その国から参加することができないように設計変更することを約束しています。これはIPアドレスの国別割り当てなどで制御するのであれば比較的容易と思います。このIPアドレスの割り当てによる規制を回避するとすれば、たとえばTorブラウザなどを利用することになりますが、Torが利用しているIPも全て使用できないようにする、更にはVPNも使わせないといった処置に進展し […]

「表現の不自由展・その後」を理由とした大村知事へのリコール運動反対!6.13街頭宣伝in栄

昨年の表現の不自由展への検閲問題はまだ解決からほど遠い。名古屋では、表現の不自由展・その後の企画を認め、いったん中止されたあと再開を決定した大村知事に対して右翼側からのリコール運動なるものが始まっている。これに対して、あいちトリエンナーレの会期中連日美術館前でスタンディングの抗議を担ってきた愛知の人たちが、この理不尽なリコールへの抗議のアクションをはじめている。 ミネアポリスで起きたジョージ・フロイドさん殺害をきっかけに、警察の暴力の歴史的な背景をなす植民地主義への批判的な関心が非常に高まっている。そうしたなかで、日本の右翼は、日本の植民地支配を正当化するだけでなく、露骨なレイシズムの主張を繰り返している。このリコール運動も、リコールの主張とともに、市民にレイシズムを拡散する手段としてこの運動を利用しようとしており、民主主義の制度を逆手にとって基本的人権を扼殺しようとするものだと言わざるをえない。 以下、「表現の不自由展・その後」をつなげる愛知の会からの呼びかけを転載します。 ★★「表現の不自由展・その後」を理由とした大村知事へのリコール運動反対!6.13街頭宣伝in栄(6月13日(土 […]

集団免疫とロックダウン解除!?―愛国主義の犠牲にはならない!!

新型コロナウィルスのパンデミック化は、ナショナリズムの本質がいったいどのようなものなのかを示している。 日本政府は人々を犠牲にして「国難」を乗り切る集団免疫路線をとっていると思わざるをえない 日本の検査数の少なさをどう判断するか―低コスト高リスクの集団免疫路線としか思えない。文字通りの野放しではなく、調整しつつ感染を拡大させるという綱渡りをしようとしているのではないか。この2週間ほどは引き締めへと向っているようにみえる一方で、政府は網羅的な検査へと転換しようとはしていないことの意味を見過すことはできない。 なぜ検査しないのか?自分の身体がどのような状態にあるのかを知りたい(これは私たちの権利である)というときに、知るために必要な検査を拒否する権限がなぜ保健所にあるのか。日本政府がとっている対応は、口では感染拡大防止を強調して、そのための外出自粛をなかば道徳的に脅かしながら、実際の対応は、感染拡大を事実上容認しているとしか思えない。その理由は 最も感染リスクの高い医療関係者(医師、看護師、技師やヘルパーの労働者だけでなく事務職員も含む)への検査が実施されていない。 福祉関連の施設の関係者 […]

資本主義が招き寄せる循環性パンデミック

私たちが現在直面している新型コロナウィルスの問題は、資本主義における循環性パンデミックとして捉える必要がある。 資本主義下のパンデミックは特殊歴史的な現象だ 新型コロナの蔓延は、資本主義システムの限界がどこにあるのかを端的に、しかも残酷な形で、先進国内部で暮す人々に突き付けた。感染症の蔓延は人類社会にとって未知の出来事ではない。資本主義の歴史のなかでも繰り返されており、再現性がある事象でもある。パンデミックのたびに、1918年のスペイン風邪大流行、新型インフルエンザなどが想起されたりするのだが、しかし、常に、事態が深刻化した後で、忘れられたかにみえた歴史的な経験が忘却の闇から呼び戻されるにすぎず、経験が生かされることはないし、医療の進歩なるものがこの災厄を解決することもない。また再び近い将来、別のパンデミックが到来しても驚くことではない。 この現象を疫病と人類史全体のなかに混ぜ込むような没歴史的な括り方をするべきではない。資本主義には固有のパンデミックを招来するメカニズムがある。資本主義である以上、繰り返されざるをえない歴史的に特殊な事態なのだと捉えておく必要がある。なぜなら、資本主義 […]

誰も教えてくれない自宅の社会的距離!?

メディアは3密を避けろ!の大合唱だ。厚労省は次のような「協力おねがい」をしてきており、メディアもこぞってこの線に沿った報道を展開し、これが外出の自粛と自宅退避となって緊急避難へとつながってきた。 どうやってプライベート空間で3密を実現できるというんだろうか!? わからないのは、この三つのうち「密閉空間」と「間近で会話や発声をする密接場面」を実現する上で、なぜ厚労省は(あるいは世界中の専門家や政治家は)、「自宅」という空間がベスト(あるいはベター)というのだろうか?という疑問だ。一人一部屋の裕福な家に住む人たちならば家のなかでお互いにバラバラに暮すことも可能だろう。食事も時間差にし、寝室も別、もちろんセックスなんてとんでもない!ということになる。 しかしこれでも問題は解決しない。乳幼児を抱えている場合、乳幼児とは密接な接触や会話は必須になる。まさか2メートル離れていたら食事もおむつの処理も風呂も何ひとつできない。放置しろ、というわけではあるまい。たぶん厚労省や専門家たち、メディアもこうした問題を何も考えていないのではないか?親がこうした子どもに感染させるリスクが大きいはずなのに。同じこと […]

新型コロナを口実とした政府によるプライバシー侵害への警鐘(EPICnews)

米国のプライバシー団体、電子プライバシー情報センター(EPIC)が、コロナに関連して政府が通信大手の協力を求めて個人情報を収集しようとしている傾向に対して、情報公開を求めるなど具体的な行動にではじめています。問題は ・政府が個人情報を収集する場合の法的正当性が担保されているのかわからない。 ・収集されるデータの内容、その解析に用いられる技術の適法性などもわからない。 ・情報収集に際してのプライバシー保護に関するガイドラインなどが明かでない などです。 また、WHOの専門家からもコロナに関連して個人情報収集の傾向にプライバシー侵害や人権侵害につながる危険性が指摘されているということも報じられています。 私は、検査を匿名ですべきこと、感染源や感染経路特定の犯人探しは意味がないこと、個人が自分の身体の健康状態を知る権利を国に預けるのではなく、自分の意思で行なえるようにすることなどを主張してきましたが、おおむねEPICのニュースの報道姿勢もこうした方向だと思います。 日本ではGPSの情報を大手通信事業者が政府などに提供して監視・追跡することがコロナ対策として有効かつ必須であるかのように宣伝され […]

家賃ストライキ!!

Crimethinc.の家賃ストライキのビデオに日本語の字幕付きが登場しました。私のブログでもCrimethinc.からの記事の飜訳を掲載したことがあります。(たとえばこれとか) この4月1日、何百万もの人々が家賃を払えなくなる。このパンデミック自体と同じく、これは世界の仕組みがもたらした当然の結果だ。そもそもこのシステムは私たちの安全なんかのためには作られてはいないのだから。https://t.co/s2niHSBOfo pic.twitter.com/AyCFNoUZaJ — CrimethInc. (@crimethinc) April 1, 2020

匿名・無料の検査を希望者に―自分の体調を知ることは基本的な生存権だ

連日メディアは感染の急激な増加をトップニュースで伝えている。このニュースやワイドショーで大抵話題になるのが、感染者をめぐる濃厚接触者など、関係すると思われる人たちとの関わりだ。家系図や相関図のような人脈図が表示されて、誰から誰にいつ感染してたのかが説明される。そして感染源を特定することが感染予防にとって最大の対策になるとも言われる。感染したのだから、誰か他人から感染したことは事実だ。この感染源を追えば、他の感染した人の発見につながるかもしれないともいう。だから感染経路が特定できないケースが増えると感染爆発につながるとも言われ、最近の東京ではこうした感染経路が不明のケースが増えていることが危惧されている。 私は、多分に天邪鬼なのかもしれないが、こうした報道や専門家の主張に違和感を覚えていた。前から何度も主張してきたが、必要なことは感染源や感染経路を特定することよりも、誰であれ必要と思う人たちが自分が感染しているのかどうかを検査してもらえる権利が確保されることが何よりも大切であり、それがベストの対策だと思っている。自分が感染しているかどうかを自分が知るということが何よりも必要なのだ。自分の […]

パンデミック時にストライキする方法

米国の労働者たちが隔離と社会的距離の強制のなかで工夫しながら争議を展開しているようです。たとえば、ごく一部ですが、 GEの労働者、人工呼吸器の製造を求めて争議を展開している(いた?) General Electric Workers Launch Protest, Demand to Make Ventilators スーパーマーケットのWhole Foodsの労働者たちが、アマゾンの子会社が安全策を怠ったことに抗議してストライキ Whole Foods Employees Are Staging a Nationwide ‘Sick-Out’ Instacartという会社があります。携帯アプリでスーパーの買い物を代行しれもらうサービスで、労働者は非正規のギグワーカーと呼ばれる人たち。(ググワーカーとしてはウーバーエーツの配達の仕事がイメージしやすいかも)彼らが、コロナ安全対策をとらない会社に対してストライキ Instacart’s Gig Workers Are Planning a Massive, Nationwide Strike 他方で、アマゾン・ニュ […]

米国全国弁護士会:緊急事態下での私たちの弾圧されない権利

以下に訳したのは、米国のThe National Lawyers Guild(NLG)が出した緊急事態下における警察や国家による弾圧に対抗するためのマニュアルの前書き部分です。この団体は1930年代に設立されたいわゆる進歩派の弁護士集団で、日弁連のような職能団体ではありません。 本文の前に、PMPressというアナキスト系出版社のウエッブに掲載されているNLDの文書についての短い紹介をまず最初に紹介し、その後ろにNLGのガイドの冒頭だけを掲載します。全体で30ページほどのパンフですが本文は訳していません。目次だけは訳しました。目次をみるだけでも、私たちが緊急事態に備えてすべきことを考えて対処する上でも参考になると思います。 ■PMPressに掲載されている紹介文 Know Your Rights During COVID-19 from the NLG COVID-19に対応して、多くの公衆衛生および国家安全保障対策が提案され、全国的に実施されています。私たちは地域社会と医療制度を保護することが必要ですが、国家による権威主義的で暴力的な傾向には抵抗しなければなりません。死刑廃止論者、反 […]