世界中に広がる政府によるネット遮断

日本ではデジタル庁関連の法案が国会の審議を次々に通過していて憂鬱な日々です。何が何でも、ありとあらゆるものをネットに繋いで監視しつつ個人情報を収集しようという政府の政策が先進国や中国をはじめとする国では起きていますが、他方で、世界各地では逆にネットを遮断する国もまた増えています。アクセスナウというネット遮断と闘う国際組織の最近の記事二つと、アルジャジーラの報道を飜訳しました。 アフリカが多いですが、遮断日数ではインドがトップ。もちろんミャンマーも遮断国のリストにあります。アクセスナウでは今年の国政選挙の期間にネット遮断で選挙運動を政府が妨害するケースが増えていることに警戒しており、情報の収集と対抗手段についてのハンドブックの作成などに取り組んでいます。 こうした傾向をみているとはっきりわかるのは遮断する国では民衆がネットを駆使して大衆運動を展開したり選挙運動で影響力を行使して政権を脅かそうとしている国、地域であり、逆に政権の力が圧倒的に強い国は、ネットを政権やビジネスのために利用することで民衆監視に利用できる国、地域だということです。ネットが便利に使えるのか、それとも使えない不便さに追 […]

4/9より「黒く塗れ!」展開催!

以下、「黒く塗れ!」展からのお知らせを転載します。 2021年4月9日(金)から11日(日)の3日間,名古屋市民ギャラリー栄にて,大浦信行の「遠近を抱えて Part II」と,この作品に手を加えた名古屋市の表現スタイルをモチーフとした,「黒く塗れ! -名古屋市の技法による-」展を開催します。会場では,観客の皆さんにも,実際に「黒く塗る」行為を体験していただけます。また,会場からの生配信も計画中です。 ★タイトル: 黒く塗れ! -名古屋市の技法による- ★期日: 2021年4月9日(金)~11日(日) 11時~17時(11日のみ12時開場) ★会場: 名古屋市市民ギャラリー栄 名古屋市中区栄四丁目1番8号 中区役所平和不動産共同ビル7階 TEL 052-265-0461 FAX 052-265-0449 アクセス https://www.bunka758.or.jp/scd18_access.html 地下鉄東山線・名城線「栄」下車 12番出口東へ徒歩1分 市バス「栄」下車 徒歩5分 ★協力: 大浦信行・art4all・Art in Opposition ★詳細情報: http://ww […]

コロナとナショナリズム

コロナとナショナリズム 1. ワクチンをめぐるあまり論じられないやっかいなナショナリズム問題 2. 「外国臨床データを受け入れる際に考慮すべき民族的要因について」 3. 日本の医薬品承認プロセスは国際的なルールに基くもののように見えるが… 4. ICH-E5と世界市場争奪戦 5. 厚労省の自民族中心主義によるレイシズム 6. 論理的一貫性に欠ける「民族的要因」を日本がゴリ押した? 7. 遺伝子で「日本人」を特定することはできない 8. 民族・人種と医学・薬学研究 9. 人種概念についての国際法と憲法 10. 見逃される科学のなかのナショナリズム―科学的合理性と科学的不合理性の共存 1 ワクチンをめぐるあまり論じられないやっかいなナショナリズム問題 やっとワクチン接種が日本国内でも開始され、このニュースで持ち切りだ。先進国なのに、接種が遅くなったことに不満をもらす大国主義丸出しの報道や論評が多いように感じる。 ワクチンが一部の富裕国によって事実上買い占められ、貧しい国、地域に行き渡らないという問題については、「ワクチン」ナショナリズムと呼ばれて話題になってきた。すでに様々な議論もネットに […]

議会も司法も崩壊する―「デジタル庁」構想の本質とは

菅政権になり、デジタル庁の設置など政府のネット政策が急展開の様相をみせている。また、新型コロナの接触確認アプリの動向は、世界規模で、従来のプライバシーの権利との関連で大きな議論をまきおこしている。 2020年9月16日菅は首相記者会見でデジタル庁新設に言及し、9月23日デジタル改革関係閣僚会議では「デジタル庁は、強力な司令塔機能を有し、官民を問わず能力の高い人材が集まり、社会全体のデジタル化をリードする強力な組織とする必要があります。」と述べ、年末までに基本方針を策定し通常国会に必要な法案提出するとともに、IT基本法の抜本改正も行うとした。 10月26日所信表明演説では、デジタル庁を中心に、中央省庁だけでなく「自治体の縦割りを打破」することに踏みこみ、マイナンバーカードも二年半で全国民配付という目標を提示し、来年三月から保険証とマイナンバーカードの一体化を開始、運転免許証のデジタル化の導入も宣言した。 注目すべきなのは、情報インフラの統合を通じて、地方自治を中央省庁に統合し、省庁の情報インフラの統合によって、官邸の統制を一気呵成にアップグレードすること、そのために民間のITの技術力を大 […]

Facebook、Twitter、YouTubeへの公開書簡。中東・北アフリカの批判的な声を黙らせるのはやめなさい

以下の声明は、「アラブの春」10周年にあたり、複数の団体が、現在中東や北アフリカ地域で恒常化しているプラットーム企業(FacebookやTwitter、Youtubeなど)が反政府運動や人権活動家のSNSでの発信を規制したり排除する事態になっていることに対する憂慮として出されました。いくつかの事例が例示されていますが、これら氷山の一角といわれている出来事だけをとっても非常に深刻です。しかも声明で指摘されているように世界規模で権威主義的な政権が拡大をみせており、中東北アフリカで起きていることはこの地域の例外とはいえないでしょう。私たちがこうした問題を考えるときに大切なことは、プラットーム企業は日本でも多くのユーザを抱えており、またアクティビストにとっても必須ともいえるコミュニケーションのツールになっているという点です。その結果として、プラットーム企業への運動の依存が、プラットーム企業の権威的な価値を支えてしまうという側面があります。FacebookやTwitterで拡散することが確かに運動を多くの人々に知ってもらうための道具として便利であり、そうであるが故に、これらの企業が私たちから隠さ […]

政権の危機と運動の危機

私は政権交代にほとんど重要な意義を見出していない。なぜなら、政治権力の本質は、人格に依存するのではなく構造的な問題であり、人はこの構造の人格的な担い手に過ぎないからだ。とはいえ、政権を担う人間の人となりを人々はある種の感覚で捉えて判断することも現実的な政権支持の背景にあることも確かで、NHKの世論調査も毎回政権支持の理由で「他の内閣よりよさそうだから」といった極めて主観的な判断項目を入れている。こうした質問項目がメディアを通じて流されることによって、政治権力の本質を権力者のキャラクターに還元してしまうような政治や権力の理解が、社会を歴史的な構造物とみる見方を退けてしまっていると思う。とくにそう思うのは、トランプの奇矯なパフォーマンスとその陰謀論に基く世界観を彼ひとりの個性とみたのでは現在の米国の極右の感性を支える膨大な大衆感情を軽視してしまうし、トランプに投票した7000万以上の人間がみな陰謀論の信奉者とは思わないが、福音派からQアノンまで広範にわたる社会的平等を理念としても否定する大衆を生み出したのは、大衆ひとりひとりの個人的経験によってではなく、むしろ社会の制度がこうした人々の価値 […]

ワシントンでも北京でもなく。社会主義者、帝国間対立、そして香港

以下は、Democratic Socialists of Americaのウエッブ機関誌、Socialist Forum2020年冬号に掲載された論文、ASHLEY SMITH AND KEVIN LIN、Neither Washington Nor Beijing: Socialists, Inter-Imperial Rivalry, and Hong Kong を訳したもので。です。 民主的社会主義者は、香港と中国本土の進歩的な潮流と下からの連帯を構築する国際主義的な反帝国主義を必要としている。 アシュリー・スミスとケビン・リン 米国と中国は、世界システムの覇権をめぐって激化するライバル関係に陥っている。貿易、知的財産権、発展途上国への投資、影響力の範囲、アジア太平洋地域の軍事的覇権など、あらゆるものをめぐって紛争が勃発している。同時に、両国の不平等と抑圧的な構造は、米国での教師のストライキから香港での民主化を求める大衆運動に至るまで、社会改革のための闘争の波を引き起こしてきた。このような状況の中で、米国の社会主義者は、このライバル関係の中でどのように自分たちを位置づけるべきか、 […]

アメリカ大統領選挙から議会制民主主義の限界を考える

アメリカ大統領選挙から議会制民主主義の限界を考える Table of Contents 1. 選挙の分析 1.1. ヒスパニックの動向(デモクラシーナウ) 1.1.1. ラテン系 有権者の投票が急増した 1.1.2. 投票増加のエスニック・グループ別変化 1.1.3. ラテン系有権者の危機感 1.2. アナキスト(Crimethinc) 1.2.1. 代表制民主主義の否定と選挙への態度 1.2.2. ラディカルな要求の改良主義的なとりこみ 1.2.3. 警察と極右の暴力の問題 1.3. コメント(選挙制度と二大政党の限界) 1.4. Monthly Review/Anti Capitalism Resistance 1.4.1. 「忍びよるファシズム」の定義 1.4.2. なぜ居座るのか 1.4.3. 現代のファシズムの三つの原因 1.4.4. 分断される労働者階級 1.5. コメント(階級、エスニシティ、ジェンダー、環境…をめぐる課題) 2. バイデン政権への左派からの抗議行動が開始されている 2.1. サンダースの支援者たち 2.2. 移行チームのメンバーの問題 3. 暫定的なまと […]

ワクチンナショナリズム?希望という名の不治の病

以下は、Vijay Prashad、”Vaccine Nationalism? An Incurable Disease Called Hope”の飜訳です。カナダの社会主義左翼のサイト、The Bulletに掲載されたもの。特に注目しなければならないのは、ワクチンの貧困地域への供給に不可欠な知的財産権の放棄を、日本政府を含む先進諸国が反対し、ワクチンを独占しようとしていることだ。日本のメディアも日本の人口に対してどれだけのワクチンが確保できるかにしか関心をもたない報道を繰り返し、ワクチン開発競争で特許が設定されることがあたかも技術の優秀性の証であるかのようにしかみなしていない。オリンピックを目標にワクチンの世界規模での普及を望むかのようなポーズをとりながら、実際に日本政府はじめ先進国政府がやっていることは、自国民優先の自民族中心主義という隠されたレイシズムだ。この問題は日本に住む者として、深刻に受けとめなければならないと思う。あわせてこのエッセイの最後に言及されているパレスチナの深刻な状況も見逃せない。(小倉利丸:訳者) (追記)ワクチン・ナショナリズムについ […]

学術会議と憲法あるいは学問の自由について

以前このブログに書いた学術会議への批判に対して、いくつか批判をいただいた。批判のひとつひとつについて逐一答えるというよりも、前回のブログで書けなかったことを書くことで、たぶん私の答えになると思う。 (1)学術会議と憲法の学問の自由について 菅による学術会議のメンバー任命拒否が、憲法の学問の自由の侵害だという主張がある。しかし、まず学術会議という組織は憲法の学問の自由とどのような関係にあるのかをみるべきだろう。学術会議は、憲法の学問の自由の権利を擁護し、この自由の枠組みに対する政府による介入から学問の自由を防衛するような役割を担うものとなっているのだろうか。 そもそも学問の自由とは何か、について憲法では最小限のことしか語っていない。この最小限の規定しかされていないことが実は自由にとって本質的に重要な意味をもつ。学問の自由は憲法23条に独立した条文として掲げられている。 第23条 学問の自由は、これを保障する。 いわゆる「国民の権利」の諸条文、12条、13条、22条、29条はいずれも「公共の福祉に反しない限り」など「公共」の制約が明記されているが、23条は19条、20条、21条とともに、こ […]

12月2日:ATTAC首都圏連続講座ご案内:選挙と議会制民主主義?―米大統領選挙から考えたいこと

講座で話した内容をもとに「アメリカ大統領選挙から議会制民主主義の限界を考える」をブログに公開しました。(2020/12/9) 日時 12月2日(水) 19時から 開催方法 オンラインでの開催(jitsi-meetを使います) ATTACの会員以外の方は下記に申し込みのメールをください。 rumatoshi@protonmail.com 小倉利丸 ■参加費 500円(カンパも歓迎) 振込先(郵便振替) ATTAC Japan(首都圏) 00150-9-251494 ————————————— テーマ:選挙と議会制民主主義?―米大統領選挙から考えたいこと コロナ・パンデミックとBlack Lives Matterに挟撃された米大統領選挙でバイデンが勝利したとはいえ、 トランプ支持票が7000万を超える数になりました。バイデンでいいといえるのかどうかもおおいに疑問 です。日本では選挙なき政権交代がありましたが、政権の腐敗と矛盾は、安倍政権固有のことではなく 構造的なものだということが明かになってきたように思います。 米国選挙では、選挙と議会 […]

タイ民主化運動の再来

以下に訳出したのは、Jacobinに掲載されたGiles Ji Ungapakorn, The Return of Thailand’s Democracy Movement, 11月26日、です。タイの新たな民主化運動について、タイ王政の位置づけも含めて社会的背景も含めた分析として貴重な示唆を与えてくれる。不敬罪がありタイ王室への批判がこれほどまでに広範な民衆運動になるとは予想できなかったが、王室批判を現国王の資質に還元することはできず、王室を重要なイデオロギー装置として利用してきた伝統派と近代派による資本主義的支配の構造を理解することが重要だと思う。(小倉利丸) タイ民主化運動の再来 タイのバンコクで火曜日、サイアム商業銀行の本部の外で三本指の敬礼をする抗議者たち。(Sirachai Arunrugstichai / Getty Images) ギレス・ジ・ウンガコーン タイの保守的な軍事政権は、弾圧と不正な政治システムによって権力を握っている。しかし今年は、若い活動家を中心とした民主化運動からの前例のない挑戦に直面している。 タイの抗議者は今、香港からチリ、ナイジェリアからレバノ […]

アマゾンに対する国際的な抗議行動

以下は、The Verge11月27日の記事、International coalition of activists launches protest against Amazonを訳したものです。 なおこの国際抗議運動は日本語のサイトもあります。https://makeamazonpay.com/ja/ By Loren Grush, The Verge. 2020年11月27日|RESIST! 上の写真。インドのハイデラバードにあるAmazonのキャンパスに投影された「Make Amazon Pay」のロゴ。Make Amazon Payキャンペーン。 5大陸でデモが計画されている。 気候変動活動家とアマゾンの倉庫労働者からなる国際的なグループが、「Make Amazon Pay」と呼ばれるオンラインキャンペーンを開始し、テック企業であるアマゾンに対し、従業員により良い労働条件を提供し、拡大する二酸化炭素排出量を削減するよう呼びかけています。ニューヨーク・タイムズ紙が、シアトルを拠点とするアマゾンが今年、世界的な労働力を拡大して雇用を拡大していると報じたことを受けて、抗議の声が上 […]

都民ファーストの検査強制条例は、集会参加者監視条例だ

都民ファーストのCOVID-19検査を拒否すると罰金、という条例案がニュースになっていますが、この条例案はいくつも問題があります。 条例案東京都新型コロナウイルス感染症対策強化に関する特別措置条例(案)https://drive.google.com/file/d/1rvxv7ToxZsNIxU6Ym3VX0HfLoDMmHzXM/view 8条2項は以下のようになっています。 「新型コロナウイルス感染症の陽性者が利用した施設を管理する者又は当該施設を使して催物を開催する者(以下「施設管理者等」という。) 及び公共交通事業者等(地域公共交通の活性化及び再生に関する法律(平成十九年法律第五十九号)第二条第二項に規定する公共交通事業者等をいう。)は、新型コロナウイルス感染症を他の人に感染させることを防止するため、保健所から要請があったときは、その施設管理者等及び公共交通事業者等の雇用者その他のその業務に従事した者に対して PCR 検査等に協力するよう促すとともに、新型コロナウイルス感染症の感染可能期間に当該陽性者から感染したおそれのある者及び感染が起きたおそれのある場所を報告する等、感染症 […]

日本学術会議は擁護すべき組織ではない、と思う。社会的不平等のなかでの自由は欺瞞である。

日本学術会議の会員選考で菅が任命拒否したことから、安倍政権に反対してきた市民運動や野党が105名全員の選任を求めて抗議運動が起こっている。菅が任命拒否の理由を言わず、その不透明さから、学問の自由を守れという主張もともなって、いつのまにかに日本学術会議が学問の自由の砦であるかのような間違った印象をもつ人たちが増えたと思う。以下に書くことは珍しく私の経験を踏まえた話になる。 学術会議による大学教育の品質保証制度づくり 私が日本学術会議を意識したのは、2008年に文科省高等教育局が学術会議に対して大学教育の分野別質保証の在り方について審議依頼し、学術会議はこれを受けてたぶん10年以上かけて質保証なるものを審議してきた頃だ。学術会議は大学教育の分野別質保証委員会を設置して、大学教育の科目別に教育の質を確保するためにどのような教育を行うべきかという「基準」作りを開始した。大学の教育もモノ同様、品質管理の対象になったわけだ。 その後、各分野ごとに「大学教育の分野別質保証のための 教育課程編成上の参照基準」なるものが作成される。私は経済学の教育に携わってきたから経済学の教育課程編成上の参照基準に注目 […]

侵略的で秘密裏に労働者を追跡する「ボスウェア」の内幕

以下の文章は、米国の電子フロンティア財団のブログ記事の飜訳です。(反監視情報から転載) (訳者まえがき) オンラインでの労働に従事する労働者が増えており、企業による労働者監視が職場(工場やオフィス)からプライベート空間にまで野放図に拡がりをみせている。そして労務管理のための様々なツールがIT企業から売り出されており活況を呈している。日本語で読める記事も多くあり、たとえば「テレワーク 監視」などのキーワードで検索してみると、在宅勤務監視の行き過ぎへの危惧を指摘する記事がいくつかヒットする。(検索はlGoogleを使わないように。DuckDuckGoとかで) しかし、もうすでに日常になってしまい忘れられているのは、オフィスや工場以外で働く労働者への監視はずいぶん前から機械化されてきていたということだ。営業や配送の労働者はGPSや携帯で監視され、店舗で働く労働者は監視カメラで監視されてきた。こうしたシステムがプライベートな空間に一挙に拡大するきっかけをCOVID-19がつくってしまった。 下記のブログではいったいどの程度の監視が可能になっているのかを具体的な製品に言及しながら述べている。ある […]

イタリア、反ロックダウン抗議運動の複雑な事情

イタリア、反ロックダウン抗議運動のなかの複雑な事情 2020年11月3日 イタリア当局は反ロックダウン抗議デモでの暴力を「周辺的的要素」だと非難してきたが、現場の現実は違っていた。 著者 サルヴァトーレ・プリンツィ 私が見たものに驚きはない。何度も何度も何度も言っていることだが、生活保護支援制度のない再度のロックダウンは時限爆弾のようなものだ。 —アルフォンソ・デ・ヴィート、ナポリ活動家 Dinamo Pressのためのサラ・ゲインズワースのインタビュー ここ数週間、ナポリの人々は、コロナウイルス拡散を阻止するためにナポリ政府が提案した公衆衛生上の制限に抗議している。症例数が比較的少なかった夏の数ヶ月間の後、イタリアではCOVID-19が増加しており、政府は自治体と共に、カフェ、バー、映画館、ジムなどの商業施設を閉鎖し始めている。 過去の閉鎖では、収入の大きな損失を補うために、しばしばわずかな福祉給付金が支払われていたが、今は政府はほとんど何も提供していない。ナポリを州都とするカンパニア州のような貧しい地域では、これが多くの不満の原因となっている。観光に依存した地域経済に壊 […]

ZOOMによる検閲(米国の大学で起きていること)

米国でZOOMからFB、Yotubeまで関与しての検閲が起きています。以下、訳しました。 日本では報じられていない?バズフィードの記事もありますが、日本語版にはないと思う。大学の学問の自由とかこの国でも話題ですが、検閲は政権からだけ来るのではなく、IT関連の民間企業からも来るということを如実に示した例といえます。ZOOMは大学に喰い込んでいますから、大学のイベントへの検閲を民間の企業が行なえてしまうという問題が米国では議論になっているということですけれども、これだけではなく、大学の外で、私たちが活動するときも、しっかりZOOMやプラットーム企業に監視されつつ、彼らのルールに反すればシャットダウンされ金を貢ぐか個人情報を渡しているという事態は今後ますます深刻になると思います。 以下タイトルのみ。本文はリンク先をごらんください。 https://www.alt-movements.org/no_more_capitalism/hankanshi-info/knowledge-base/zoomfacebookyoutube20200923/ Zoom、サンフランシスコ州立大学でのパレスチナ […]

小笠原みどり講演会 10月11日(日)午前11時〜午後1時

横浜会場は予約制、ストリーミングのURLも変更の可能性あるので、下記の最新情報を確認していただくようお願いします。 https://www.alt-movements.org/no_more_capitalism/20201011shiminren/ 集会概要 2020年9月22日 ライブ配信はこちらへ https://youtu.be/3q0ghsDedA0 10月11日(日)午前11時〜13時:小笠原みどりさん講演会(オンライン) 「新型コロナと監視社会」 ●横浜会場にご来場の場合は予約をお願いします。(予約方法は下記をごらんください)(十分予約可能です 9/28日現在) 講演について(小笠原みどりさんからのメッセージ) 菅内閣は「デジタル庁」の設置を目玉にしていますが、デジタル化は監視と切っても切れない関係にあります。デジタル化の方向を間違えれば、私たちは暮らしをのぞかれ、政府と企業はますます秘密を蓄えていく、力の格差と不平等が増していきます。スノーデンが暴露した世界監視システムに日本政府が深く関与していることを思い出しながら、コロナ下で大規模な実験の機会を得た新しい監 […]

10月6日 ATTAC首都圏連続講座:「経済」の呪縛からの解放――コロナ・パンデミックのなかのパラレルワールド

 政府やエコノミスト、財界から経済学者に至るまで、彼らが前提している「経済」の背景にある資本主義理解の基本的枠組みの問題を、浮き彫りにします。「経済」の言葉に込められた意味の罠に気付き、彼らのいう「経済」からの解放なくして、生存の権利も獲得できないということを、そもそもの支配的「経済学」のはじまりに立ち帰り、マルクスの資本主義批判の経済理解と比較しながらながら考えます。 ■日時 10月6日(火) 19時から ■開催方法 オンライン 参加希望の方は rumatoshi@protonmail.com 宛に、 5日までに、メールのタイトルに「ATTAC講座希望」と書いたメールをください。 ■参加費 500円(カンパも歓迎) 振込先(郵便振替) ATTAC Japan(首都圏) 00150-9-251494 ■事前にレクチャーの音声データを公開します 講座の数日前には、話しの内容をネットに公開し、若干の文章を掲載します。(下記) https://archive.org/details/@attac-japan-metropolis  あらかじめご自分の都合のよい時間に聞いていただけるようにしま […]