2023年5月「G7広島サミットを問う市民のつどい」について
来年の5月に広島で先進7ヶ国首脳会合なるものが開かれる。この会合は、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、米国、英国、日本とEUの首脳が集まり、「首脳がトップダウンで物事を決める」(外務省)ための会合として、毎年持ち回りで開催される。来年は日本が議長国(1月から12月の1年間)となり、岸田は広島での開催を決定した。つまり、世界有数の核保有国が広島に集まり、中国、ロシア、朝鮮民主主義人民共和国の核武装を抑え込み(実際にはむしろ核武装を強化するだけだが)、自らの核抑止力の正当性を宣伝する場として、広島を利用しようというものだ。広島をめぐる文脈は単純ではない。日本の戦争責任・加害責任の問題を「ヒロシマ」によって忘却しがちな日本における、被害に基づく平和感情に内在する決定的な限界が露呈しつつある時代状況も見据える必要があると思う。 以下は、このG7に反対する人びとによる行動の呼びかけである。私もこの呼びかけ人のひとりになった。G7に対するいわゆる「市民社会」の対応は二つに分かれてきた。ひとつは、G7を政策提言などの場と位置づけて取り組む対応で、主に、NGO団体などがこの立場をとってきた。これに対 […]