意味と搾取(改訂版)第二章 監視と制御:行動と意識をめぐる計算合理性とそこからの逸脱
意味と搾取(改訂版)序章はこちら 意味と搾取(改訂版)第一章はこちら Table of Contents 1. デホマク 医師は人体を診察し、(中略)すべての器官が体全体の利益となるように働いているかどうかを判断します」「われわれ(デホマク)は医師によく似ています。ドイツの体を一つの細胞ごとに解剖するのです。われわれはすべての個人の特徴を(中略)小さなカードに記録します。これらは生命を持たないただのカードなどではなく、後になって、1時間に2万5000枚の割合で特定の特徴に選別されるときに、生きた力を発揮するのです。これらの特徴は人間の体の組織のように分類され、われわれの図表作成機に助けを借りて計算され判定されるのです。1 これは、ナチス政権時代の1933年頃に米国IBMのヨーロッパの子会社、ドイッチェ・ホレリス・マシーネン・ゲゼルシャフト(略称、デホマク)の創業者、ヴィッリー・ハイディンガーがナチ党幹部を前にした演説の一節である。2 この演説でハイディンガーは、ドイツという国家を人間の人体に、人間一人一人をその細胞にみたて、この細胞としての人間の「特徴」を、デホマクは一片のカードに記録 […]