海賊版サイトアクセス・ダウンロード犯罪化問題を考える
安倍政権は、通常国会に海賊版サイトへのアクセス遮断やダウンロードの犯罪化を目的とした著作権法の改正を提出する準備を進めています。この問題は、前回の通常国会でその成立が断念されたいわくつきの問題です。
マンガなどで著作権者の許可なくコンテンツをネットに公開したり、こうしたコンテンツをダウンロードする行為が、著作権法に抵触することから、違法な犯罪として取り締ろうとする狙いは、一見すると、正当な犯罪取り締まりだとみなされがちです。前通常国会で法案成立が見送られたように、この問題は私たちの知る権利や表現の自由に深く関わり、政府による更なる表現規制に道を開きかねないのです。
海賊版サイトへのアクセス遮断やダウンロード規制の考え方は、違法とみなされるサイトへのアクセスやコンテンツのダウンロードは犯罪である、とする考え方に基いています。将来的には、著作権法に限らず、より幅広く政府や捜査機関が違法とみなすサイトへのアクセスを遮断したり、ダウンロードを犯罪とするような取り締まりに道を開く危険性があります。特に、共謀罪のような話し合いを犯罪化する法律がある現状では、メーリングリストやSNSへの参加を規制したり、遮断するといった問題にもつながりかねない危険性をもっています。
また、インターネットの普及に伴って、伝統的な著作権の考え方に内在する様々な問題が表面化してきました。従来の著作権とは異なった知識や情報を共有しようとする新しい考え方や、そもそも知識を商品とみなして所有権を設定することが妥当なことなのか、といった疑問をめぐって多くの議論がなされてきています。
今回の学習会では、政府が目論む海賊版サイト規制の問題がどのような拡がりをもつ危険な政策であるのか、これに対して私たちがとるべき観点とはどのようなものであるべきなのかなど、参加者の皆さんと議論したいと考えています。是非、ご参加ください。
日時 12月16日(月) 18時30分開場
場所 かながわ県民センター1503号室
横浜駅西口5分 (横浜市神奈川区鶴屋町2-24-2)
参加費 500円
報告と問題提起
小倉利丸(盗聴法に反対する市民連絡会)
問い合わせ 070-5553-5495