講座で話した内容をもとに「アメリカ大統領選挙から議会制民主主義の限界を考える」をブログに公開しました。(2020/12/9) 日時 12月2日(水) 19時から 開催方法 オンラインでの開催(jitsi-meetを使います) ATTACの会員以外の方は下記に申し込みのメールをください。 rumatoshi@protonmail.com 小倉利丸 ■参加費 500円(カンパも歓迎) 振込先(郵便振替) ATTAC Japan(首都圏) 00150-9-251494 --------------------------------------- テーマ:選挙と議会制民主主義?―米大統領選挙から考えたいこと コロナ・パンデミックとBlack Lives Matterに挟撃された米大統領選挙でバイデンが勝利したとはいえ、 トランプ支持票が7000万を超える数になりました。バイデンでいいといえるのかどうかもおおいに疑問 です。日本では選挙なき政権交代がありましたが、政権の腐敗と矛盾は、安倍政権固有のことではなく 構造的なものだということが明かになってきたように思います。 米国選挙では、選挙と議会制民主主義の限界もあからさまになりました。まかり通る嘘と誹謗中傷、更 には暴力。排除される国籍を持たない移民たち。スペクタクルの極限ともいえる莫大な選挙費用がマス メディアだけでなく目には見えない裏方で両陣営を仕切る巨大IT情報産業に流れる。統治機構の正統性 がこのような悲劇・喜劇・茶番劇で決まる。そして株価は空前の高値をつける。独裁、権威主義、「民 主主義」の区別なく、勿論日本も含めて、世界中の国々の統治機構の腐敗を米国の大統領選挙が端的に 象徴しているように思います。 このような事態のなかで私たちは、もういちど冷静になって、選挙とは何なのか、議会制民主主義とは 何なのか、これらのシステムは本当に私たちにとって有意義なものといえるのか、もしかしたら、私た ちは、民主主義や選挙制度が現実に果している支配の機能の実態を見ずに、その神話にとらわれてしまっ ているのではないのか、とも思います。講座では、こうした問題を参加者の皆さんと議論してみたいと 思います。 くしくも講座開催日12月2日は、1859年、奴隷制に反対してたった20人でバージニア州ハーパーズフェリー の連邦軍武器庫を襲撃・占拠して反乱の罪で処刑された、ジョン・ブラウンが処刑された日です。当時、 憲法によって奴隷制は禁止されていない時代でした。言い換えれば、奴隷制廃止の運動は憲法を超越す る運動でなければならなかったということでもあります。1865年、憲法修正13条が成立してやっと奴隷 制は憲法上廃止されるべき制度として形式的に確定します。しかし現在に至るまで差別は構造化された ままになります。ここに「憲法」の限界をみることもできるかもしれません。ブラウンの決起の意味も 考えながら、選挙と民主主義、「護憲」の限界を再考してみようと思います。 ======================== ATTAC首都圏今後の予定 12月14日(月)に中国研究会(attac事務所・リモート) 12月21日(月)にattac関西グループの寺本さん講師の気候変動の講座第二回(リモートのみ) いずれも別途ご案内しますのでふるって参加を!