12月11日:第四回『絶望のユートピア』 (桂書房) を枕に 社会を変える夢を見るための連続講座 (第2期) テーマ:「グローバル資本主義の金融危機と<労働力>支配 」
日時:12月11日(火)19:00から
場所:
ATTAC Japan (首都圏)
千代田区神田淡路町 1-21-7 静和ビル 1 階 A
地下鉄「小川町」B3出口。連合会館の裏手です。
地図
https://www.mapion.co.jp/m2/35.69575861,139.76569319,16
◆参加を希望される方へ◆ 会場は attac 事務所です。事前に読んでくる必要はありません。1 話完結の 5 回連続。途中参加・途中欠席可。参加費は 500 円。本をお持ちでない方は各回 1000 円で書籍がもれなくついてきます。申し込みは attac-jp@jca.apc.org まで。
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今回は、金融危機がテーマですが、いつものように、テキストを読むというよりも、むしろ金融危機を手掛かりに、今現在の課題を参加者のみなさんと議論しようと思います。
*新自由主義だけではない「敵」の姿
金融はグローバル資本主義の典型的な矛盾が集約するシステムです。ですから、反グローバリゼーション運動は金融の問題に積極的取り組んできたわけですが、他方で、一般に、資本主義のグローバリゼーションを推進する既存の政権や支配層がとる立場は「新自由主義グローバリゼーション」であるとみなされてきました。ところが、トランプ政権のような保護主義がポピュリズムとともに急速に台頭しており、敵を新自由主義グローバリゼーションという枠に抑え込むことでいいのかどうか、とくに、その考え方(実際の政策の転換がどこまで可能なのかは今後のことでしょう)を再検討しつつ、私たちがとるべき、資本主義に抗う基本的な原理を見直してみることが大切ではないかと思います。
*二人のイデオローグ
そこで、今回の講座は、二つのテーマを掲げることにしました、ひとつは、金融がいかにして人間を<労働力>として再生産する仕組みに加担しつつ、人間を排除して利潤を第一の目的とするメカニズムとなっているのかを紹介します。
もうひとつは、極右の反グローバリセーションの考え方を、二人のイデオローグを中心に紹介しながら、その世界観や思想への批判の観点を考えます。このテーマについてちょっとだけ紹介しておきます。イデオローグのひとりめは、トランプの選挙を事実上仕切り、彼の基本的な政策を構築してきたスティーブ・バノン(極右ニュースサイト、BREITBARTの役員でもありました)です。海軍からウォールストリートのゴールドマンサックスでも仕事をし、そしてハリウッドやネットゲームの世界でプロデューサや監督やり、極右ジャーナリズムの世界を主流に押し上げた人です。軍事、金融、娯楽、メディア全てを経験してきた人物。
もうひとりは、フランスの思想家で、国民連合(旧国民戦線)にも強い影響力をもっているアラン・ド・ベノワ。ド・ベノワは、彼自身の反グローバリゼーションの考え方や金融についての批判を展開しているという点で、参考になるだけでなく、ヨーロッパからロシアに至る極右の知識人ネットワークにも深い関わりをもってきました。(特に、ロシアの、ユーラシア主義を掲げるアレクサンドル・ドゥギンとは密接な関係があると言われています)
*映像を通じて「敵」知る
金融というやっかいなテーマなので、今回はビジュアルを用意しました。ステーブ・バノンが監督したドキュメンタリー映画を何本か紹介します。とくに『ジェネーション・ゼロ』は金融危機をテーマにしたドキュメンタリーですから、彼らの観点がよくわかると思います。ドキュメンタリー映画といえば私たちが心情的にも共感できる人達が制作したものを見ることが多いでしょうが、真逆な人たちの作品を通して、「敵を知る」ことにチャレンジしてみたいと思います。
参照する文章は下記にあります。
https://www.alt-movements.org/no_more_capitalism/past_articles/global_finance_labor/
この文章の他に、上記で紹介したテーマに関連する追加の資料を当日配布します。
関連情報は小倉のブログを参照してください。