(PI)抗議行動に対する警察のIMSIキャッチャーの使用方法

Created On2021年10月14日

Last Updated On2021年10月14日

bytoshi

デモに対するIMSIキャッチャーを使用する方法と、データへのリスクを最小限に抑える方法を簡単に説明しています（英国版）。

2021年5月5日

キーポイント

●IMSIキャッチャー」とは、SIMカードに接続されている固有の番号を「キャッチ」することで、周辺の電話網に接続されているすべての携帯電話の位置を特定し、追跡する装置のことです。

●警察はIMSIキャッチャーを使って、デモに参加していたすべての携帯電話のIMSI番号を捕捉することで、デモに参加していた人を特定することができます。

●携帯電話を機内モードにするか、完全に電源を切っておけば、IMSIキャッチャーはあなたやあなたの通信を追跡することはできません。

●他にも対策はありますが、完全な解決策ではありません…。

IMSIキャッチャーとは何か？

IMSI」は「International Mobile Subscriber Identity」の略で、あなたのSIMカードに固有の番号です。IMSIキャッチャーは「スティングレイStingrays」としても知られています。

「IMSIキャッチャー」とは、固有のIMSI番号を「キャッチ」することで、周辺の電話網に接続されているすべての携帯電話の位置を特定し、追跡する装置のことです。

IMSIキャッチャーは、携帯電話の電波塔を装い、近くにいる携帯電話を騙して電波塔に接続させることで、携帯電話のユーザーに知られることなく、その携帯電話から電波塔へのデータを傍受することができます。

このような状況で最もアクセス可能な情報は、あなたの位置情報です。セルタワーが三角測量によってあなたの大まかな位置を把握するのは避けられないことであり、そもそもセルタワーはそれによってあなたにサービスを提供しています。IMSIキャッチャーは、あなたとセルタワーの間に身を置くことで、あなたの大まかな位置を把握することができます。

IMSIキャッチャーは、携帯電話に保存されているデータを読み取るわけではありません。IMSIキャッチャーは、携帯電話に保存されているデータを読み取ることはできませんが、その代わりに、テキストメッセージや電話を傍受することができます。

IMSIキャッチャーの機能や携帯電話が接続しているネットワークによっては、その可能性は低いとはいえ、より高度な攻撃が行われる可能性もあります。Stingrayデバイスの中には、通信プロトコルの既知の弱点を利用して、あなたの携帯電話が使用しているプロトコルを強制的にダウングレードさせ、あなたの通信の安全性を低下させ、より簡単にアクセスできるようにするものがあります（例えば、3Gでの通信を2Gにダウングレードさせることで、コンテンツの傍受とリアルタイムの復号化は、我々の知る限り、ターゲットが2Gネットワークで接続している場合にのみ実行できます）。

IMSIキャッチャーは、エンドツーエンドで暗号化されたプラットフォーム（Signal、WhatsApp、Wireなど）でやり取りされる暗号化されたメッセージの内容を読み取ることはできません。

デモでIMSIキャッチャーはどのように使用されますか?

警察はIMSIキャッチャーを使って、デモに参加していたすべての携帯電話のIMSI番号を取得することで、デモ参加者を特定することができます。

IMSIキャッチャーの中には、デモが起こる前に警察がデモを妨害したり、防止したりすることができるものもあります。

例えば、通話やメッセージを監視・遮断したり、知らないうちにメッセージを編集したり、あなたからのメッセージのように装って誰かにメッセージを送ったりすることができます。[1]

デモに参加する際の注意点

携帯電話を機内モードにするか、完全に電源を切っておけば、IMSIキャッチャーはあなたやあなたの通信を追跡できません。

IMSIキャッチャーにテキストメッセージの内容を追跡されないようにするには、SignalやWhatsAppのようなエンドツーエンドの暗号化を使用したメッセージングサービスを利用すると良いでしょう。IMSIキャッチャーが収集する可能性のある情報は、あなたがこれらのメッセージングアプリを使用しているという事実のみで、コンテンツそのものではありません。

IMSIキャッチャーは、携帯電話に保存されているデータを読み取ることはできませんが、警察は、「携帯電話抽出」やハッキングツールなど、携帯電話のデータにアクセスできる技術を持っていることを覚えておいてください。