(medium)イスラエルによるアパルトヘイトに加担するGoogle:Googleはいかにして「多様性」を武器にパレスチナ人とパレスチナ人権支援者を黙らせているのか?

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(medium)イスラエルによるアパルトヘイトに加担するGoogle:Googleはいかにして「多様性」を武器にパレスチナ人とパレスチナ人権支援者を黙らせているのか?


(訳者前書き)以下の文中の[]に囲まれた箇所は訳者による注釈です。(小倉利丸)


アリエル・コレン

2022年8月30日

親愛なるグーグル従業員の皆さん:

私の名前はアリエル・コレンです。Googleでは7年以上働いているユダヤ人のGoogleの労働者です。最近、GoogleのProject Nimbus(GoogleとAmazon、イスラエル政府および軍との間で結ばれた12億ドルの契約)に抗議した私に対する報復行為を取り消すようGoogleに求める署名をしてくれた700人以上のGoogle従業員(社外の25,000人とともに)にとても感謝しています。

私に対する報復、敵対的な職場環境、そして会社による違法行為により、私はGoogleで働き続けることができず、今週末で退職する。会社の倫理原則に従おうとする従業員の声に耳を傾ける代わりに、Googleはactively pursuing military contracts silence と、報復によってその行動を正当化しています。DEI*とERG*システムを武器とし、報復は女性、クィア、BIPOC [バイポック、黒人、先住民、有色人種] の従業員に不釣り合いに使われてきました。報復が不釣り合いに影響を与えたのは偶然ではありません。私に対する報復、敵意ある職場環境、企業による違法行為により、私はGoogleでは働き続けることができず、今週末で退職せざるを得ないことになりました。Googleは、会社の倫理原則に従おうとする従業員の声に耳を傾ける代わりに、軍事契約を積極的に追求し、私や他の多くの従業員に対する沈黙報復を繰り返すことを通して、従業員の声を封殺しています。*DEI = Diversity, Equity, Inclusion; ERG = Employee Resource Group[組織の中で同じ特質や価値観を持つ従業員が主体となって運営するグループのことです。人種、ジェンダー、宗教、障がいなどの属性から、テクノロジー活用、グルーバル化推進といった共通の課題意識まで、組織によってさまざまなERGが存在します。https://jinjibu.jp/keyword/detl/1577/]

Googleをより倫理的な企業にしようとする多様な従業員をGoogleは支援する代わりに、パレスチナへの人権侵害に加担することを懸念するパレスチナ人、ユダヤ人、アラブ人、ムスリムの声を組織的に封じ込めるのを私は、常に目撃してきました。私の経験では、このように対話や反対意見を封じることは、Googleがイスラエル軍や政府とのビジネス上の利益を守る上で効果を発揮しています。Googleの従業員の皆さんには、Project Nimbusについて読みgo/Drop-Nimbusで行動を起こすことを強く呼びかけます。

また、パレスチナのGoogle従業員とそのムスリム、アラブ人、反シオニスト・ユダヤ人*の盟友たちが発言しているこれらのビデオを見て、共有することもお勧めします。[*反シオニスト・ユダヤ人とは、ユダヤ民族国家と歴史的パレスチナのイスラエルによる占領に反対する、私のようなユダヤ人のことです。]

https://youtu.be/2GI-ePG0rTA?si=bDbkOmHUpnY_EvE9
Jewglersとは、彼らのウェブサイトに記載されているように、 “Googleのすべてのユダヤ人 “をサポートすることを目的とした社内グループのことです。このグループは、共通のアイデンティティを持つ従業員を代表することを目的としたいくつかのグループのひとつであり、すべてのユダヤ系Google従業員がつながり、必要に応じて職場での差別に対処できる場として設立されました。しかし実際には、この団体は多様性の促進を装って右翼的イデオロギーを推進する場として組織的に機能しています。GoogleのDEIとHR[人事部、human resourcesl]のリーダーへのアクセスとそのプラットフォームを利用して、このグループはパレスチナの自由を支持するGoogle従業員の声を黙らせるために、ERGの仕組みによって与えられた管理権を組織的に武器にしています。Googleの首脳陣は、イスラエル政府と軍との関係についてGoogleの責任を追及しようとする従業員の声に耳を傾け、それに応えるという本来すべき業務を忌避するために、こうした仕組みを利用しています。詳細は後述します。

I. GoogleはM4BLへの寄付を謝罪し、右翼の非黒人団体に寄付をした。

ジョージ・フロイドが殺害されてから1ヵ月後の2020年6月22日、Google.orgのディレクターはJewglersのメーリングリストに投稿し、ユダヤ人の従業員に正式に謝罪をしました。彼は、Googleが Movement for Black Lives(M4BL)に寄付したことが、意図せず反ユダヤ主義的であったことを、企業内のユダヤ人たちが懸念していることを理由に挙げました。

その理由とは何なのでしょうか?Jewglersの指導者たちは、数十のグループからなる連合体M4BLの中に、パレスチナ人主導のグループの考え方や言葉遣いに賛同を表明している団体も含まれていたため、寄付は反ユダヤ的であったという理由で、寄付について企業指導部に正式な苦情を出していました。

私は憮然とし、怒りを覚えました。黒人の命を守るための反乱のさなか、Googleが警察の残虐行為と殺人と闘うための連合への寄付について謝罪したのは、Jewglers指導者たちがパレスチナ人の人権やイスラエル政府の責任を追及する試みへの支援を、すべてユダヤ人への差別だと意図的かつ誤って混同したことが原因でした。

Googleの謝罪は、反ユダヤ主義からのユダヤ人保護には何の役にも立ちませんでした。それどころか、ユダヤ人同士を互いに対立させ、分断し、私たちの安全をも脅かすだけでした。すべての周縁化されたコミュニティが協力して、あらゆる場所で不正義と闘うことができれば、世界はより良くなるはずなのに。

2020年6月25日、私はユダヤ系Google従業員の一員として、M4BLへの寄付を支持するよう企業幹部にEメールを送りました。しかし、安全と尊厳のために闘う黒人コミュニティとともに毅然とした態度で臨む代わりに彼らは私たちを無視し、BLMの反乱のさなかにJewglersが選んだ4つの非黒人右翼団体に40万ドルの公式寄付を行い、Jewglersを支持し続けました。

私たちは運営委員会と対話を試みました。運営委員会とは、Googleでは正式にユダヤ人の声を代表する権利を持ち、意思決定権を持つJewglersの指導者としての役割を果たすものですが、選挙で選ばれたわけではない指導者の集団のことです。しかし、彼らは私たちがJewglersのメーリングリストで私たちの見解を発言することを禁じ、私たちが「Movement for Black Lives(黒人の命のための運動)」やパレスチナの権利との連帯を主張しただけで、ユダヤ人コミュニティに対する憎悪を表明していると非難しました。グループの管理者は、イスラエル国家に関する政治的議論はJewglersのポリシーに違反すると述べました。Jewglersのメーリングリストはイスラエルに関する肯定的な政治的メッセージで溢れていました。イスラエルに対する批判だけが、この「ポリシー」に沿って削除されました。

一例を挙げましょう。グループ管理者は、ニューヨークのJewglers支部が主催する「自宅でくつろぎながらヘブロンを見学するツアー」にGoogler従業員を招待するメールを即座に承認しました。「Hebron」とは、パレスチナの占領地に広がるイスラエルの違法入植地の大都市です。「ヘブロン 」に住むパレスチナ人は、軍事的に強制されたアパルトヘイトのために、家屋や事業所を大量に移転させられています。また、隔離された道路や何十もの軍事化された検問所といった残酷なシステムが、パレスチナ人たちのコミュニティ内に存在し、先住民であるパレスチナ人の移動の自由を制限する一方で、違法なイスラエル入植地の拡大を許しています。それでも「ヘブロン」に生粋のパレスチナ人が住み続けているのは、自分たちの家にとどまることを主張するパレスチナ人家族の回復力と抵抗力の賜物なのです。

ユダヤ人の同僚が、この[ヘブロン見学ツアーの呼びかけ]メールのスレッドに返信してきました。「このツアーには、イスラエル政府がパレスチナ人に対し、民間人を占領地域に入植させることで犯している現在進行中の戦争犯罪についての議論は含まれるのだろうか?」 Jewglers運営委員会の責任者は、彼らがパレスチナ人の権利に懸念を表明したというだけで、この同僚のコメントに「差別、嫌がらせ、いじめ」のフラグを即座に立てました。

このようなやりとりは、パレスチナ人の人権を支持するという単純なメッセージが懲罰に該当するメッセージややりとりと結びつけられる一方で、占領賛成派や入植賛成派の対話が支持を受けるという多くの例のひとつです。このような偏見のパターンから、私たちは、自分たちで分派グループ「Jewish-diaspora-solidarity」(対外的には「Jewish Diaspora in Tech」)を結成し、ユダヤ人グーグル従業員やその同盟者たちが、Jewglersによる検閲を受けずに集い、主張できるようにしました。

II. Googleはガザでの暴力のさなか、パレスチナ人とユダヤ人の同盟者を検閲するためにJewglers Groupを利用している。

それから1年後の2021年5月、イスラエルはガザに数百回の空爆を行い、60人以上の子どもを含む250人以上のパレスチナ人を殺害しました。イスラエルがパレスチナでの不必要な暴力に対する世界的な批判に直面していたにもかかわらず、JewglersはGoogleの幹部に対してイスラエルとの連帯を表明するよう要求し始めました。

それは功を奏しました。スンダル・ピチャイやスーザン・ウィシッキのような首脳たちは、イスラエル人への懸念を明確に表明するメールを送りましたが、イスラエルの日常的な暴力と抑圧の対象となっているパレスチナ人に対しては、そのような連絡はありませんでした。

これに対して私たちは、Jewglers特有の偏見について幹部たちに手紙を書きました。私たちの手紙には627人の署名がありましたが、首脳陣からは誰一人として返事をする者はいませんでした。それどころか、Googleは、Jewglersの運営委員会がチーフ・ダイバーシティ・オフィサーのメロニ・パーカーやチーフ・ピープル・オフィサーのフィオナ・チッコーニといった首脳たちと公式の場で面会することを許可しました。進歩的なユダヤ人からの広範な反対にもかかわらず、Googleは、ユダヤ人のアイデンティティに関する唯一の権威としてJewglersを位置づけたのです。

2021年6月28日、私たち(28人のユダヤ人従業員からなるグループ)はメロニとフィオナに再度手紙を送りました。「私たちは、Jewglersの指導者たちが、私たちを代表していると称しながら、多くのユダヤ人が反対するアジェンダを推奨するために、そのプラットフォームと指導者の地位を利用していると考えています」「Jewglersの指導者たちを、企業におけるユダヤ人の経験や意見を代表する唯一の信頼できる存在として扱わないでほしい」と、書簡には書かれています。

同時に、パレスチナ人やアラブ人のGoogle従業員たちは、他の反シオニストであるユダヤ人のGoogle従業員たちとともに、イスラエルによるパレスチナ人の人権侵害を批判したことで、Jewglersのメンバーから人事部に通報されていました。人事部は、企業における差別という緊急の問題に対処する代わりに、パレスチナの権利について発言しただけでGoogle従業員に警告を発していました。

ユダヤ人メーリングリストのメンバーは、ムスリムやアラブのERGメーリングリストを積極的に監視し、メーリングリストに参加してアラブやムスリムの同僚に攻撃的なメッセージを送るまでになったこともありました。ユダヤ人メーリングリストのメンバーの一人は、パレスチナの権利を支持するJewish Diaspora in Techの書簡に署名したムスリムのGoogle従業員の名前まで列挙し、2000人以上のメーリングリストの中で、彼らがムスリムであるという理由で彼らを差別し、彼らに対する嫌がらせを煽りました。

Googleは報道機関に話す代わりに社内での対話を推し進めましたが、私たちが次々と送ったメールに返答はありませんでした。私たちは、他の企業リーダーや社内の他の “適切なチャンネル “を通じて、反シオニストであるユダヤ人の声を封じ込め譴責することについて、DEIに警鐘を鳴らし続けました。にもかかわらず、指導者たちはGoogleではユダヤ人の声の権威としてJewglersグループを支持し続けました。

2021年6月16日、Jewglersグループの管理者は私を「モデレーション扱い[管理者の許可なく投稿ができない措置]にしました」。これは実質的に、Jewglersグループが私をグループに自由に参加することを禁止したことを意味します。私はこのことをGoogleのERGモデレーターに報告しましたが、彼らは、Jewglersは独自の(選挙で選ばれていない)運営委員会によって「自主管理」されているため、介入できないと主張しました。しかし、JewglersグループはGoogleから正式に資金提供を受けています。ユダヤ系グーグル従業員の事実上の代弁者として、企業から資金と正式なプラットフォームの利用を許可されているのです。企業側は私たちに、イスラエルの暴力を支持するGoogleの従業員は「規制できない」と言うのですが、パレスチナの自由を支持する従業員は人事部から公式な警告を受けているのです。職場でパレスチナの伝統的な服を着ているだけで、「分断を招く」として人事部に呼び出されるケースもありました。偏見はこれ以上ないほど明確なのです。

別のユダヤ人の同僚と私が、反シオニストユダヤ人に対する人種差別的、反ユダヤ主義的な内容が書かれた脅迫状をオフィスで受け取ったとき、私たちはその手紙を人事に通報し、メロニ・パーカー副社長とフィオナ・チッコーニSVP[上席副社長]にもメールを送り、改めて面会を求めました。(この手紙には、人種差別的、反ユダヤ主義的表現、および死を望む内容に関する警告が書かれています)。 私たちの面会要請はまたしても無視されました。人事は、誰が手紙を送ったのか調査できないと言ったのです。世界で最も洗練されたハイテク企業が、自社の社員2人を標的にした殺害予告の手紙を調査できなかったのです。企業の優先順位は明確でした。

どのコミュニティでもそうであるように、ユダヤ人にもさまざまな背景、政治的見解、そしてイスラエル政府の行動に対する見解があります。私たちは、報復を恐れることなく、同僚やユーザーと自由に連帯することができるはずです。何百万人ものユダヤ人が、イスラエルによるパレスチナ人弾圧に反対しています。Googleはこのことを知りながら、意識的に何百人もの声を封じ、Project Nimbusのような契約によって人々よりも利潤を優先し、独自のERGシステムによってユダヤ人を他のマイノリティコミュニティから分断してきたのです。

III. Googleはイスラエル政府と軍との契約、Project Nimbusを開始する。

2021年5月、イスラエル軍の暴力の真っただ中、グーグルはイスラエルの暴力を最も重要な形で支援することを静かに発表しました。Project Nimbusは、GoogleとAmazon、そしてイスラエル政府と軍の間で結ばれた12億ドルのクラウド・コンピューティング契約です。詳細は意図的にほとんど明かされていないのですが、Googleがデータセンターの建設を支援し、イスラエル軍を含むいくつかのイスラエル政府機関や、イスラエルの違法入植地のためにパレスチナ人の土地を奪うことに責任を負っているイスラエル土地公社にクラウドインフラを提供することは分かっています。さらに悪いことに、この契約はGoogleが将来、従業員の抗議があった場合も含めてサービスを遮断することを明確に禁じているのです。この契約は、イスラエルが人権侵害のためにテクノロジーを使用しているか否かにかかわらず、企業にはサービスを停止する権限がないことを明示しています。The 『Intercept』が報じている文書によると、GoogleはProject Nimbusを通じてイスラエルに高度なAIツールを提供します。Nimbusのトレーニング文書では、「GoogleのCloud Vision APIの『顔、顔のランドマーク、感情』検出機能」が強調されており、あるNimbusトレーニングのウェビナーでGoogleのエンジニアは、イスラエルのカスタマーに対して、「誰かが嘘をついているかどうかを判断するためにNimbusを通してデータを処理する」ことが可能であることを認めています。Nimbusを通じて提供されるツールは、イスラエルの監視、人種プロファイリング、その他のテクノロジーによる人権侵害のパターンを拡大する可能性を秘めていることは明らかです。

Nimbusの発売以来、Amnesty InternationalやHuman Rights Watchといった国際的な人権団体は、パレスチナの活動家や国際社会が何十年も前から言ってきたことを繰り返しました。つまり、 イスラエルはアパルトヘイト国家だ、ということです。主流の世論がイスラエルのアパルトヘイトを認めるようになっても、Googleはイスラエル政府・軍との契約を貫いてきました。世界最大の検索エンジンは、戦争犯罪を積極的に実行し、アパルトヘイトを支持する軍と契約する一方で、労働者は提供するテクノロジーがどのように使用されるかについて何も言うことができないのです。

IV. GoogleはNimbus反対派に報復する

2021年7月、私は障害者休暇に入りました。その数カ月前(3月)、私はチームのある幹部の人種差別的、性差別的、同性愛嫌悪的な言動を報告していました。その言動とは、私たちのチームの女性は男性の半分の才能があれば採用されると愚痴をこぼしたり、クライアントの前でf*ggot[男性同性愛者に対する軽蔑語]という言葉を頻繁に使用するなど、ここに書ききれないほど傷つく憎悪に満ちた中傷の数々がありました。チーム経営陣による是正措置がとられないまま、何年にもわたって私の報告が放置され、誹謗中傷の行為がエスカレートしていった後に,人事部の報告が出されました。 

この重役の言動は3年以上続き、被害者や目撃者が何人も名乗り出て、調査の結果、彼は解雇されました。彼が解雇された後、私はそのような敵対的な環境での長年の仕事から立ち直るため、障害者休暇を取得しました(※)。( 私の業績記録はそのまま維持され、私はPerf[パフォーマンス プロファイル]で “Exceeds”(およびそれ以上)の評価を受け、部門を超えたステークホルダーから高い尊敬を集め、クリエイティブなマーケティングキャンペーンでGoogle Cloudのカンヌライオンズ賞にノミネートされ、高業績のTVCMを2本採用・管理し、4年間で2回昇進しました。Googleのその後の私に対する懲罰的な行動は、業績に関連した理由だとは考えられません)。

2021年10月、私たちはGoogleに対し、Project Nimbusについて透明性を保ち、最終的には契約を取り消すよう求める正式な社内請願書を発表しました。市民団体や人権団体も私たちに加わり、GoogleとAmazonの双方に契約破棄を求める公開請願を開始しました。私たちはGoogleの従業員から800人の署名を受け取り、37,500人の人々が公開請願書に署名しました。今日に至るまで、Googleは従業員世論の声に応えず、透明性のかけらも提供していません。

この年の10月、私はProject Nimbusについて公に発言した2人のGoogle従業員のうちの1人でした。私はまだ障害者休暇中でした。発言から2週間後、私は2021年11月10日に障害者休暇から復帰しました。上司は、私が障害者休暇をとっている間に、会社が私の職場をサンパウロへ異動させたと告げました。私は17日以内に引越しをしなければ、自分の役割を失うと言われました。強制的な異動はビジネスの優先順位に基づくものだと言われましたが、サンパウロ支社は在宅勤務を続けており、私がサンパウロにいる必要性は証明されていませんでした。

私には17日間の調整期間が与えられていましたが、わずか2日後、上司はすでに私が退職することをチームに伝え始めていました。私が上司に問いただすと、彼はこう言いました。「サンパウロへの移籍を本当に考えているのか」と。

私はすぐに苦情を申し立てました。これに対してGoogleは、報復人事かどうかを調査するために自社の内部調査員(企業の家来である弁護士)を雇いました。同時に、Google従業員のグループは、Googleに私への報復行為を撤回するよう求める嘆願書を配布し、800人近くの署名を集めました。市民社会組織は、​​​​​​​一般請願書を回覧し、現在25,000人以上の市民の支持を得ています。また、Googleの本社があるカリフォルニア州第18区を代表するアナ・エシュー下院議員にも、Googleに報復行為について手紙を出すよう働きかけました。

Googleの人事チームは、強制転勤が「不適切かつ好ましくないこと」であったことをようやく私に認めましたが、「報復の証拠はない」と主張し続けています。報復でなければ、何が「不適切かつ好ましくないこと」だったのかと尋ねると、彼らはすべて「コミュニケーションの問題」だと答えました。私が、障害者休暇から復帰した直後のパンデミックのさなかに、なぜ中堅社員が17日間もかけて大陸横断の移動を余儀なくされるのかと詰め寄ると、人事部は、これはすべてコミュニケーションの問題であり、私の直属上司が全面的に、彼だけが悪いのだと言い直しました。

V. 結論

私はこの結果、この会社を去るという難しい決断を下しました。私は、パレスチナの権利のために立ち上がり、イスラエル政府と軍の責任を追及する労働者に繰り返される報復を常に目撃してきました。Googleは一貫して、反シオニスト・ユダヤ人を黙らせる文化を維持し、Googleではパレスチナ人、アラブ人、ムスリム労働者に有害で不当な条件を作り出してきました。その一方で、Project Nimbusを通じたイスラエルのアパルトヘイトの暴力に加担する企業に対する広範な社内外の反対意見を無視してきました。Googleの反シオニストであるユダヤ人は、イスラエルのパレスチナ人に対する不正に対して声をあげることをやめないでしょう。しかし、私たちにはそうすることが安全にできる特権があることを確認する一方で、パレスチナ人の同僚や友人には、同じように安心して声をかけられる特権が与えられていないことも確認します。

私たちのパレスチナの同僚は、いまよりもよりよい権利を持つべきであり、パレスチナ人のユーザーも一般市民も、今よりもよりよい権利を持つべきです。

私はGooglerの仲間たちに問いかけています。もしあなたが1970年にポラロイド社で働いていたらどうしたか、考えてみてほしい。黙っているのか、それとも南アフリカへの企業の関与を終わらせるために立ち上がったポラロイドの従業員のように行動を起こすのか?Googleの従業員には、変化をもたらす責任と力があります。

次のような行動を起こそう

  1. go/drop-nimbus[リンク切れ]で、750人以上のGoogle従業員と400人以上のAmazon労働者とともに、GoogleにProject Nimbusを中止するよう呼びかけよう。そして、ただ署名するだけでなく、上司や同僚と話し合おう。もしあなたが権力や特権を持っているなら、それを行使するのだ。黙っていないで、あなたのパレスチナ人の同僚が自分たちでこの不公正と闘えるようにしてほしい。[Googleで働いていない人のための一般請願書はこちら:notechforapartheid.com]。
  2. 反シオニストである私たちを含め、あらゆる背景や政治的イデオロギーを持つユダヤ人Google従業員が、企業首脳陣とのユダヤ人コミュニティに関する対話に参加できるよう、Googleのリーダーシップに要請しよう。
  3. 行動を起こそう。 来週9月8日には、市民社会キャンペーン#NoTechForApartheidに支援されたGoogle従業員が、ベイエリア、ニューヨーク、シアトルのオフィス前で直接行動を起こす。これらの地域にお住まいの方は ぜひ参加しよう!詳細はこちら


パレスチナ人の声を広げる

  1. Googleではパレスチナ人の同僚たちが、報復や嫌がらせの文化が蔓延しているにもかかわらず、勇敢にも自分たちの経験を分かち合っている。十数人の同僚が語るこれらの体験談を、メールやソーシャルメディア、会議など、できる限り広く共有しよう。
  2. 十数人の同僚から聞いたこれらの話を、Eメール、ソーシャルメディア、会議など、可能な範囲で広く共有しよう: bit.ly/google-voices.

さらに詳しく

  1. アパルトヘイトと闘うためにパレスチナ人と繋がる
  2. 反ユダヤ主義を解体しユダヤ人と繋がる
  3. 白人のキリスト教シオニズムは、米国および世界におけるイスラエルへの最大の資金源であり、ロビー活動源である。Christian United For Israelは、1千万人の会員を擁する米国最大のイスラエル・ロビー団体である(ユダヤ人最大のロビー団体AIPACの会員数はわずか10万人である)。白人のキリスト教徒グループであるCUFIは、ユダヤ人を劣った人種だと信じている、非常に反ユダヤ的な会員基盤を持っているため、彼らについて学ぶことは重要である。シオニズムが、白人キリスト教至上主義の大きな仕組みの中の道具としてどのように活動しているかを理解することは、反シオニズムが反人種主義活動の中心的な柱であることを理解し、明確に説明するのに役立つ。[米国のキリスト教シオニスト運動の中核にある反ユダヤ主義については、『Til Kingdom Come』を参照されたい。]

これらの団体を支援する

  1. パレスチナ人主導の団体を支援し、フォローすること:Palestinian Youth MovementCampaign for Palestinian RightsAdalah Justice Project、AlQawsPalestine LegalInstitute for Middle East Understanding7amleh@eye.on.palestine
  2. 反ユダヤ主義やあらゆる形態の人種差別と闘うユダヤ人団体や組織。Jewish Liberation FundIf Not NowJews For Racial & Economic JusticeJewish Diaspora in TechNever Again ActionThe Workers Circle、Jewish Bridge Project
  3. 自己満足や無関心に陥らず、自分の企業や労働力の使われ方に責任を持とう。アルファベット労働組合に加入し、Googleでは報復やその他の組織的暴力と闘うために力を貸そう。私たちは、より倫理的な企業を求めて組織化された労働者の努力を向上させ、前進させるために、あなたの影響力のある立場を利用しよう。

「数え切れないほどの従業員が、パレスチナ人が耐えてきた侵害について声を上げようとしてきたが、意識的に無視されてきた。Project Nimbusのような不透明な軍事契約が発生すると、悪人のために働いているような気分になる」- 匿名のパレスチナ人Google従業員。
連絡を取りたい方は、arielkoren@proton.me。

https://medium.com/@arielkoren/googles-comomplicity-in-israeli-apartheid-how-google-weaponizes-diversity-to-silence-palestinians-cb41b24ac423

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