公開日： 2023年10月13日最終更新日： 2023年10月13日 2023年10月13日

内容注：以下の投稿には暴力と戦争への言及が含まれている。

イスラエル政府は10月7日（土）からのハマス武装勢力による攻撃に対し、8日（日）に宣戦布告した。これらのエスカレーションは、イスラエルが占領地ガザで16年間続けてきた封鎖、56年間にわたる軍事占領、そしてこの地域における公正で持続可能な平和を求める数十年にわたる闘争の中で生じたものである。Access Nowは、国際人権法と人道法を尊重し、特に民間人の安全を優先するよう、紛争のすべての当事者に求める。私たちは、あらゆる立場の市民が標的とされ、殺害され、負傷し、避難を余儀なくされているこの紛争の中で、苦しんでいるすべての人々のことを深く憂慮している。

Access Nowは、デジタル技術と交差する人権を擁護することを使命とするグローバル組織である。私たちは、紛争時を含む世界中のインターネット遮断に終止符を打つことに主眼を置いた#KeepItOnキャンペーンの観点から、以下のリリースを発表する。

ガザ地区に住む人々は「完全な包囲状態」にあり、燃料、食料、水、医療品、電力の供給を断たれ、ほぼ完全に通信が遮断されている。

「ガザ地区は世界から遮断されている。Access Nowは、すでに長い間、世界最大の野外監獄と言われる恐ろしい状況に耐え、暴力がエスカレートする中、脱出する手段をほとんど持たないガザの人々のために、インターネットアクセスを直ちに回復することを要求する。現在実施されている完全封鎖は状況を悪化させるだけであり、通信遮断という暗闇の下に置かれた人々にとって、さらなる残虐行為をもたらすかもしれない」Access NowのMENAポリシー＆アドボカシー・マネージャー、マルワ・ファタフタ。

インターネット障害検知分析（IODA）のデータによると、10月8日（土）にハマスがイスラエル国境の町を攻撃した後、イスラエル軍によるガザ地区への空爆が開始されたのと時を同じくして、ガザで大規模な接続障害が発生している。10月9日（月）のイスラエル軍による空爆では、ガザ地区の主要通信プロバイダーであるPaltelとJawwalのオフィスとインフラが入ったビルが破壊された。Al-Watan Towerは、メディアのオフィスがあり、インターネット・サービス・プロバイダーのハブとなっている建物で、こちらもイスラエル軍の空爆の標的となっている。

Fusion、Hadara、Jetnetを含む他のインターネット・サービス・プロバイダーも影響を受けており、インフラの損傷により、インターネットと電話回線アクセスの両方で広範囲に障害が発生している。10月10日（火）までの報告では、固定回線インターネット、モバイルデータ、SMS、電話、テレビのネットワークはすべて深刻な被害を受けている。送電網の被害が大きく拡大し、イスラエル・エネルギー省からガザ地区への電力供給停止命令が出され、最後に残った発電所も燃料切れとなっているため、通信や情報入手に不可欠な機器の充電ができなくなっている。断続的な接続が可能な場合でも、ガザではイスラエルが長年にわたって技術のアップグレードを禁止しているため、人々は低速で信頼性の低い2Gサービスにしかアクセスできない。

こうした混乱が重なり、ガザの人々は、イスラエル軍が住宅街、病院、難民キャンプ、その他の民間スペースに爆撃の嵐を展開している間、愛する人と連絡を取ったり、救命情報を共有したりするための有意義な通信手段を失っている。

集団的懲罰や報復として、電気通信を含む重要な民間インフラを完全に包囲し、意図的に標的にすることは、慣習的な国際人道法と軍事占領を規制する国際人道法によって禁じられている。

国際社会は、戦争や武力紛争中に政府がインターネットを遮断することを明確に非難している。例えば、ミャンマーやエチオピアのティグライではインターネット遮断が人道危機を激化させ、イエメンではサウジアラビア主導の連合軍による空爆が人々をさらに孤立に追い込み、ウクライナではロシアが占領戦略の中核として通信インフラへの攻撃を利用している。2022年だけでも、#KeepItOn連合は紛争中に33件のインターネット遮断を記録しており、インターネット遮断と深刻な人権侵害との間には強い相関関係がある。

「Access Nowは、ガザ、イスラエル、レバノン、そしてこの地域全体における悲劇的な出来事の影響を受けたすべての人々の家族や愛する人々に連帯を表明する。インターネットが遮断されることは、あらゆる状況において人々を危険にさらすが、紛争地域においては、情報へのアクセスと共有が文字通り生死に関わる問題であるため、こうした被害はさらに深刻なものとなる。ガザでは、200万人が暗闇の中で包囲されている」Access NowのCampaigns & Rapid Response Director、Carolyn Tackett

イスラエル当局は、電気通信インフラへの攻撃を直ちに停止しなければならない。Access Nowは、国際社会に対し、ガザ地区およびその他の被災地における電気通信サービスの即時復旧を支援するため、必要なあらゆる手段を講じるよう呼びかける。

出典：https://www.accessnow.org/press-release/communications-blackout-gaza-strip/