(Access Now)アップルとグーグルは政府の圧力に屈し、ロシアの選挙期間中にコンテンツを検閲する

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(Access Now)アップルとグーグルは政府の圧力に屈し、ロシアの選挙期間中にコンテンツを検閲する

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2021年9月21日|午前6時06分

ロシアでは先週末に投票が行われたが、当局はビッグテックの協力を得て検閲した。世界中が最終結果を待つ中、ロシアの市民社会と#KeepItOn連合は、この1週間に広範囲にわたる検閲とインターネットの切断の露骨な事例を記録している。

「インターネットの停止や遮断は、身内を恐れたいじめっ子が使う戦術です。今回は、そのいじめによって、最も強力なハイテク企業がロシア政府の意向に従うことを余儀なくされたのです」とAccess NowのTech Legal CounselであるNatalia Krapivaは述べている。「これは、世界中の表現の自由にとって悪いニュースです」と述べている。

ロシアの全国議会選挙に先立つ数週間、政府による検閲とハイテク企業への圧力が強化さた。

・9月2日、当局はAppleとGoogleに対し、アレクセイ・ナバルヌイの「Smart Voting」プロジェクト・アプリをストアやプラットフォームから削除するよう命じ、検閲や監視の回避を妨害するためにVPNの遮断を命じた
・9月8日、ロシアはGoogleおよびCloudflareのドメインネームシステム(DNS)サービスを一時的にブロックし、インターネットの停止が報告された。
・9月13日、Apple App Storeの利用が困難になったとの報告があった。
・選挙前夜の9月16日、Appleは、監視に対抗するためにユーザのデータや閲覧履歴を隠す「Privacy Relay」機能を突然無効にした。
・9月16日、「Smart Voting」プロジェクトで使用されている「Google Docs」と「Telegra.ph」のサービスが、一部の地域でアクセスできないことが報告された。
・選挙日である9月17日の朝、AppleとGoogleはロシアのストアからSmart Votingプロジェクトのアプリを削除した。両社は公式発表を避けているが、政府の命令に従うことを促すために、Google現地法人のオフィスに刑事訴追の脅しや武装した襲撃が行われたという匿名の情報が流れている。
・9月18日、Googleは、「Smart Voting」プロジェクトが使用している一部の「Google Docs」および「YouTube」の動画をブロックした。
・9月18日、TelegramはSmart Votingのチャットボットを無効にし、その後復活させた。

さらに、ナバルヌイのチームや、選挙の不正を報道してきたロシアの独立系ニュースメディア「ノヴァヤ・ガゼータNovaya Gazeta」は、選挙前および選挙中にウェブサイトへのDDoS攻撃を受けたと報告している。

これらの人権侵害には、票の水増し、野党候補者、選挙監視員、ジャーナリスト、に対する暴力doxxing[ネットにプライバシーを暴露する行為:訳注]などが広く行われたという深刻な疑惑も伴っている。政府が投票結果を遅らせ続けているため、野党は結果を疑問視しており、大規模な抗議活動の可能性が高まっている。

Access NowとKeepItOn連合は、政府の圧力が続いているにもかかわらず、ロシアの選挙の余波を受けて、AppleやGoogleを含む企業に対して、インターネットのオープン性と安全性を維持するよう、改めて呼びかけている。米国およびフリーダム・オンライン連合Freedom Online Coalitionのすべてのメンバーは、人権を妨害するために技術プラットフォームに対して脅迫や威嚇を行うという、ロシアの受け入れがたい行為に対して更に努力して、こうした行為を非難しなければならない。
https://www.accessnow.org/apple-google-censor-russian-elections/

付記 プラットフォーム企業宛の書簡

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