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(Vice/Motherboard)包囲網の中でオンラインを維持しようとするガザの人々。新しいテクノロジーがその手助けに奮闘している
以下は、Motherboard(Vice)の記事の飜訳です。
停電と破壊されたインフラの中で、eSIMが外界との接触を保つために用いられている。
Matthew Gault
2023年11月22日 23時36分
爆撃、燃料不足、停電の中、ガザの人々は包囲されながらオンラインを維持するのに苦労している。通信は、地域の外にいる家族と連絡を取ったり、残っている緊急サービスにアクセスしたりするために不可欠であり、eSIM(携帯電話を携帯電話ネットワーク上で作動させる物理的でない方法)は不完全ながら遮断を回避する対策となっている。
ガザではここ数週間、イスラエルの軍事作戦中も含め、何度もインターネットが遮断さ れており、米政府高官はこれをイスラエルの責任だとしている。インフラの破壊と燃料供給の減少が、この問題をさらに深刻にしている。Access NowのMENA Policy and Advocacy DirectorであるMarwa Fataftaは、最近の爆撃が始まる前からパレスチナ自治区の電気通信の状態は悪いものだったと、Motherboardに語った。イスラエルは長い間、水、電気、燃料へのアクセスを管理しているだけでなく、ガザの人々がアクセスできるテクノロジーにも制限をかけてきた。
「ガザの人々がインターネットにアクセスして情報を得たり、ニュースを見たり、何が起こっているのかを理解したりすることは非常に困難です。彼らは事実上、世界から切り離されています。インターネットや通信へのアクセスは、命を救う情報にアクセスする必要があるため、戦争時には不可欠なのです」とFataftaは言う。
Fatafta によれば、パレスチナの通信事業者はネットワークのアップグレードを拒否されているという。「事業者はまだ2Gネットワークなのです。現在の包囲以前から、人々は非常に遅くて安全でないモバイル接続に頼っていたのです」と言う。Fataftaによると、ヨルダン川西岸ではパレスチナ人とイスラエルとの12年にわたる交渉の末、2018年に2Gから3Gにアップグレードされたばかりだという。
「すべてのインターネットと、ガザと世界をつなぐ通信ケーブルはイスラエルを経由しています」と彼女は言う。その完全なコントロールによって、イスラエルは、およそ1,200人のイスラエル人を殺害した10月7日のハマスの攻撃に対する報復として、ガザ地区を爆撃するキャンペーンを続けている間に、ガザ地区の通信を簡単に遮断することができるようになっている。これまでの爆撃で、11,000人以上のガザ人が死亡している。携帯電話や固定電話が停電する中、一部の人々はeSIMというユニークな解決策を見つけた。SIMとは、携帯電話を携帯電話ネットワークに接続するための小さな物理的なカードのことで、eSIMはデジタル版であり、ここ数年になって使われ始めた。
「eSIMは、物理的でないことを除けば、通常のSIMカードとよく似ています。これは、SIMカードを受け取るためにその場所に実際にいる必要性はなくなります」「この利点は、ネットワークに接続するために物理的なプラスチック片が不要になる点にあります。現在は、eSimsをサポートするデバイスが必要です。すべてのデバイスがそうなっているわけではありません」と、Internet SocietyのシニアアドバイザーであるHanna KreitemはMotherboardに語った。
ガザの人々が通信機能を失った後、外部の人々は、ガザの人々のオンラインを維持するために、eSIMを手に入れるための組織を作った。例えば、エジプト人ジャーナリストのMirna El Helbawiは、eSIMを購入してガザに送るグループを組織した。ガザの人々は、自分の携帯電話でeSIMをアクティベートし、ガザの外のセルタワーに接続することで、オンライン状態を維持するというものだ。
活動家たちがソーシャル・メディアでまとめたいくつかのガイドには、その方法が説明されている。購入者はまず、Simly、Holafly、NomadのようなサービスからプリペイドeSIMを選ぶ。購入者はその後、デジタルSIMをアクティベートするためのQRコードが送られるので、それをガザの人々にコードを配布しているオーガナイザーの電子メールアドレスに送信する。コードを受け取った人は、アプリでコードをスキャンして使用することで、対応するセルタワーに接続し、インターネットに接続できるようになる。
この方法は、イスラエルによる包囲の間、通信網が部分的あるいは完全に利用できなくなったガザの人々にとって、非常に不安定ではあるが、重要なライフラインとなっている。
「ここ1カ月ほどは、インターネットへのアクセスは最高でも15%です。インターネットが全部使えない日もありました。携帯電話も固定電話も、ガザでは何日も通信ができませんでした」「ガザでは基本的にインターネットは使えていないのです。唯一の方法は、携帯電話の電波のスピルオーバー[波及・漏出]効果を利用し、近隣地域(主にイスラエルとエジプト)のセルタワーに接続することです。エジプト側のセルタワーはパワーも容量も限られているので、主にイスラエル側です」とKreitemは言う。
eSIMを使うことの大きな欠点は、そもそもインターネット接続が必要なことで、今のガザではそれが希少な環境だ。「これは持続可能な解決策だろうか?間違いなく無理です。スケーラブルだろうか?間違いなく違います」「これは電波のスピルオーバーを前提としています。定義上、安定したものではありません」。
Fataftaは、イスラエルの空爆作戦の間における通信手段の重要性も強調した。「インターネットにアクセスすることは、ガザでは本当に困難で、これはインターネットや通信インフラへの砲撃の直接的な結果です。多くの被害があり、携帯電話やケーブルの電波塔、インターネット・サービス・プロバイダーのオフィスまでもが破壊されています。」
Fataftaによれば、燃料も大きな問題だという。「先週、パレスチナの大手通信会社Paltel Groupが、燃料が不足し、サービスを提供できなくなったと発表しました。Fataftaによれば、イスラエルは包囲戦術として、この地域の通信を意図的に遮断しているという。
通信インフラを遮断されると、緊急時に助けを呼ぶことができなくなる。「私たちは、負傷者を病院に運ぶ手段として、ロバが引く荷車に頼っている人々を見ました」「人道支援団体にとって、ガザで活動するチームと連絡を取り続けるのは大変なことなのです」と彼女は言う。
「インターネットが使えないということは、情報が抑圧されているということです」「イスラエル軍の作戦に同行している特派員を除いて、現地にいる外国人特派員はそれほど多くはありません……そうした特派員はもちろん、すべての素材をイスラエル国防軍に提出しなければなりません。市民ジャーナリストが現地で取材することは難しい。だから、ガザからの情報はどんどん少なくなっているのです」と彼女は言う。
eSIMがあっても、状況は悲惨だとFataftaは言う。「接続できた人たちは、電波を見つけるのに苦労しています。SIMに弱い電波をキャッチさせるためには、屋上に登ったり、場所を移動したりしなければなりません。イスラエルの狙撃兵やミサイルのために、こうした振舞い、はもちろん、命を危険にさらすことになります」と彼女は言う。
「eSIMは当たり外れのあるソリューションです。しかし、今のところ、人々が接続を維持できるように機能しています」「eSIMが機能するためには、まず、eSIMカードと互換性のある電話を持っていなければならない。そして、eSIMをダウンロードしてインストールする際には、信頼できるインターネット接続が必要です。そして第三に、エジプト側でもイスラエル側でも、セルタワーの電波をキャッチできる必要があるのです」。
「ある程度の解決策にはなりますが、ガザの200万人をeSIMカードでつなぐことはできません」
出典: https://newrepublic.com/article/176919/cnn-abc-nbc-reporters-embedding-israeli-military-gaza