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(Tech Solidarity)私たちの誓約
以下は、シリコンバレーのテック産業で働く労働者たちが結成したTech Solidarityというグループの呼びかけで、2016年、トランプ政権の成立を目前に控えた時期に共同で公表した宣言です。この宣言の内容は、全く古くなっていません。むしろ今の時期にこそますます重要な意味をもつ宣言になっています。同時に、残念ながら、ここに記載されている誓約が実際に実現しえたかどうかという点になると、重要な内部告発者たちが何人も出現したとはいえ、網羅的な監視や移民排斥、レイシズムやセクシズムなどの諸問題は米国のBig Techによって相変わらず引き起こされ続けました。もちろん日本のBig Techもまたその社会的責任をまっとうせず、労働者の権利や人権をないがしろにしてきたことは言うまでもありません。(小倉利丸)
自分が絶対にしないことのリストを書き出してみよう。なぜなら、来年にこうしたことを実行する可能性があるからです。-サラ・ケンジオール [1](Sarah Kendzior)
私たちの誓約
私たち、以下の者は、米国に拠点を置く技術系組織や企業の従業員です。私たちは、エンジニア、デザイナー、経営者など、人々に関するデータを管理・処理することを仕事としています。私たちは、イスラム系アメリカ人、移民、そして次期政権が提案するデータ収集政策によって生活や人生が脅かされるすべての人々と連帯することを選びます。私たちは、憲法で保障されている宗教的信条に基づいて、人々のデータベースを構築することを拒否します。私たちは、政府が望ましくないと考える人々の大量国外追放の促進を拒否します。
私たちは、このような脅威の歴史や、それを実行するためにテクノロジーや技術者が果たした役割について学んできました。IBMがホロコーストのデジタル化と合理化に協力(訳注1)し、600万人のユダヤ人をはじめとする何百万人もの人々の死に貢献したことを知っています。また、第二次世界大戦中の日系アメリカ人の強制収容(訳注2)を思い出してください。トルコで150万人のアルメニア人が殺害されたのは、ジェノサイドという言葉が生まれたきっかけとなった大規模な強制送還でした。また、ジェノサイドは単に遠い過去の遺物ではなく、ツチ族のルワンダ人やボスニアのイスラム教徒などが私たちの生きているこの時代に犠牲になっていることを認識しています。
今日、私たちは共に立ち上がり、「二度と同じことは繰り返さない」と言います。
私たちは、以下の行動を約束します。
●私たちは、米国政府が人種、宗教、国籍に基づいて個人を標的とするために、識別情報のデータベースを作成することに参加することを拒否します。
●私たちは、自分の組織のなかで以下のことを提唱します。
・民族的、宗教的ターゲティングを助長するようなデータの収集および保持を最小限にする。
・不必要な人種、民族、出身国のデータを含む既存のデータセットを縮小する。
・リスクの高いデータセットやバックアップを責任を持って破棄する。
・セキュリティとプライバシーに関するベストプラクティスを実施する。特に、可能な限りエンドツーエンドの暗号化をデフォルトとする。
・少量であっても、自分たちの組織が収集したユーザーデータの引き渡しを政府から求められた場合、適切な法的手続きを要求する。
●組織内で違法または非倫理的と思われるデータの不正使用を発見した場合、
・私たちは、同僚やリーダーと協力して是正します。
・これらの慣行を止められない場合は、ユーザーを危険にさらすことなく、公に発言する権利と責任を行使し、責任ある内部告発を行います。
・私たちにそのような権限がある場合は、利用可能なすべての法的防御手段を用いて、これらの慣行を阻止します。
・もし私たちにそのような権限がなく、組織が私たちにそのような不正使用を強要するのであれば、私たちはそれに従うのではなく、辞職します。
●私たちは、組織や業界を超えて、データやアルゴリズムの責任ある公正な使用について意識を高め、重要な問いを投げかけます。
誓約について更に詳しいことはこちらをごらんください。関連資料はこちらをごらんください。
署名者数 2843 (署名リストは下記の出典ページに掲載されています:訳者)
原注:From We’re heading into dark times. This is how to be your own light in the Age of Trump by Sarah Kendzior
訳注1:エドウィン・ブラック『IBMとホロコースト ナチスと手を結んだ大企業』、小川 京子 (訳),宇京 頼三 (監修)、柏書房参照。