7amlehセンター、イスラエルの監視産業と人権への影響に関するレポートを発表

2023-12-19

2023年12月19日、7amleh – ソーシャルメディア発展のためのアラブセンターは、「イスラエルの監視産業と人権」に関するレポートを発表した： このレポートは、イスラエルの監視システム産業の実態を概観し、パレスチナ人の人権への影響と世界的な影響を概説している。このレポートは、2023年10月7日から続いているイスラエルのガザ戦争後、この地域で著しく増加した集中的な国家監視の下で生活するパレスチナ人に関する既発表の調査だけでなく、学術的な執筆や政策概要に基づくものである。

レポートは、占領下のパレスチナ領土における監視テクノロジーの開発とその野放図な拡散が、軍事占領下で暮らす市民の生活に抑圧的な影響を与え、パレスチナにおける人権を侵害する暴力を悪化させていることを強調している。さらに、こうした監視テクノロジーの開発は、世界的に人権に影響を及ぼしている。レポートはまた、イスラエルの民間企業が、パレスチナ占領地での恐怖、不安、抑圧の増大を利用して、これらのシステムを海外に売り込み、宣伝するために、デジタルやAIを駆使した監視システムに関する規制をどのように回避しているかについても論じている。イスラエル企業はまた、スパイウェア、ソーシャルメディア監視テクノロジー、バイオメトリクス監視テクノロジーを、国際的な不安に対する一般的なソリューションとして販売しており、その有効性はパレスチナ人の人権を損なう形で試され、検証されてきた。

レポートでは、イスラエルの監視産業の最近の歴史とパレスチナ人への影響を5つのセクションに分け、21世紀における安全保障と監視のグローバルなトレンドの中で、この産業の成長を位置づけている。また、スパイウェア・テクノロジー、ソーシャルメディア・モニタリング・ツール、バイオメトリクス監視手法の影響を評価した。イスラエルと被占領パレスチナ地域のパレスチナ人、そして世界中の市民に対する全面的な監視の恐ろしい影響について説明し、これらの監視システムが利益を生む国際的な取引の一部となっていることから、その影響はパレスチナだけにとどまらないとしている。

レポートではまた、こうしたシステムの危害を軽減するための提言も提示され、その中で7amlehセンターは、そのレポート 「イスラエルの監視産業と人権： パレスチナ人と世界への影響」の中で次のように結論づけている。パレスチナ人に対する新たな監視テクノロジーの危害を阻止するための早急な措置を講じる必要性、罪のない一般市民に対する大規模な監視を終わらせること、パレスチナ人のデジタル空間に対する強権的な取り締まりを終わらせることである。レポートは、国際社会が民間企業による新たな侵略的テクノロジーの開発と展開を抑制し、包括的で権利に基づく規制の枠組みを制定し、自動化された監視テクノロジーの使用、開発、生産に対する説明責任のメカニズムを確立するために、具体的な措置を講じることの重要性を強調している。

レポートの提言はまた、悪質な行為者の責任を追及し、危害を及ぼす企業を特定し禁止する必要性を指摘している。私たちはさらに、これらのシステムの販売や譲渡を規制するための包括的なグローバルな枠組みを構築し、特定の企業ではなくグローバル産業全体に焦点を当てるよう求めている。本文では、特定の兵器を禁止する国際協定に基づき、一部のテクノロジーを禁止することが必要であるかもしれないとしている。また本文では、これらの措置が、占領を利用している企業の活動を制限することにおいて、他国のモデルとなりうることを強調している。

イスラエルの監視産業と人権に関するレポート全文は、こちらをクリック。(日本語)

出典：https://7amleh.org/2023/12/19/7amleh-center-issues-a-report-on-israel-s-surveillance-industry-and-its-impact-on-human-rights