(biometricupdate)ICEの顔認識アプリ「Mobile Fortify」はNECの技術で動いている

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(biometricupdate)ICEの顔認識アプリ「Mobile Fortify」はNECの技術で動いている

国土安全保障省の開示資料によれば、このアプリはより大規模な生体認証システムの一部である

2026年1月29日 午後1時05分 EST | Anthony Kimery

カテゴリー 生体認証ニュース | 顔認識 | 法執行機関

国土安全保障省(DHS)が水曜日に2025年AIユースケースインベントリーを公開した際、移民税関捜査局(ICE)の物議を醸すMobile Fortify顔認識アプリがNEC株式会社提供のテクノロジーに依存していることを初めて公式に確認した。

NECの顔認識スイートは、NeoFaceやNeoFace Revealなどの名前で販売されており、現在運用されている最も先進的な生体認証照合ソフトウェアの一つである。NeoFaceの核心は、深層学習モデルを活用して生視覚データを生体認証テンプレートに変換するAI駆動型パターン認識システムである。

Mobile FortifyはNECのAIを利用し、撮影された顔をDHSが保有する数百万件の生体認証記録(パスポート写真、ビザ発行記録、刑事司法データベース等)と照合する。これにより移民当局者に対し、名前・生年月日等の個人情報を伴う一致候補を返す仕組みだ。

このアプリがNECテクノロジーを使用しているという公表は、同アプリの存在とICEによる実地運用が最初に報じられて以来残っていた疑問を解消した。しかし単独で見れば、ベンダーの特定は、DHS内部で顔認識と生体認証AIがどのように運用されているかについて、AIインベントリが明らかにする内容のごく一部を捉えているに過ぎない。

全体として見ると、このリストは「Mobile Fortify」が単独の取り締まりツールではなく、DHSが既に複数部門に展開している広範な生体認証・本人確認エコシステムに組み込まれたフロントエンド収集メカニズムであることを示している。

個々の使用事例は、特定の任務に狭く限定された形で別々に列挙されているが、それらを総合すると、現場で収集された生体情報が共有システムに送られ、最初の接触をはるかに超えた移動・審査・取締りの結果を形作る、調整されたアーキテクチャの存在が示唆される。

最も直接的な関連性は、税関・国境警備局(CBP)の旅行者身元確認システムに関する重複記載に見られる。これらのCBPシステムは「導入済み」で「影響度が高い」とされ、既存のDHSデータベースとの照合による顔画像を用いた一対一検証と一対多識別を両立させている。

CBPはこれらのシステムを主に国境検問、空港運営、信頼できる旅行者プログラムに焦点を当てて説明しているが、インベントリからは、それらが共有バックエンドインフラとして機能していることが明らかだ。

Mobile Fortifyは明示的に顔画像、指紋、書類写真をCBP管理の生体認証システムに送信し照合を行っている。これは、現場のICE捜査官が入国許可、渡航資格、身元確認を判断するために使用されるのと同じAIインフラに依存していることを意味する。

これはICEが「基盤となるAIモデルを所有・運用していない」と主張する根拠を説明する。インベントリはこの主張を裏付けると同時に、その重要性がDHSが示唆するほど高くない理由も示している。

ICEはアルゴリズムを管理していないかもしれないが、その遭遇データは直接、移民取締りをはるかに超えた影響を及ぼす出力を持つシステムに供給される。路上の停止時や現場での尋問中に実施されたスキャンは、信頼できる旅行者ステータスや国境審査を管理する同じAI駆動システムによって審査されるのだ。

このリストには、半教師あり学習または第三者旅行者身元確認サービスと分類された複数の運用事例も含まれる。これらの項目が注目されるのは、運用データを用いて時間経過に伴う身元照合性能を評価・改良・検証するシステムを参照している点だ。

DHSは一部の説明でモデル訓練に関する明示的な表現を避けているが、記述された機能は閾値調整、性能チューニング、実運用に基づく継続的検証と一致する。

実務的には、米市民のスキャンを含む生体認証の遭遇が、導入後の顔認識システムの調整や検証に利用されているのかという疑問が生じる。たとえ機関がそのプロセスを「トレーニング」と呼ぶのを控えていてもだ。

関連する別の項目はICE(移民関税執行局)の調査用モバイルデバイス鑑識として記載されている。表面的にはこのユースケースは生体認証ではなく携帯電話からのデータ抽出に関わる。

しかし「Mobile Fortify」と併せて読むと、より広範な運用上の転換を裏付ける。ICEは事後ではなく遭遇現場その場でデータを収集し、個人を特定し、下流分析を開始するよう設計されたモバイルツールを捜査官に装備させつつある。

識別、データ収集、意思決定支援がリアルタイムで単一の瞬間に統合されつつある。AI搭載システムが迅速な応答を提供し、その後の展開を形作るのだ。

これらの特定ツールに加え、目録ではDHS各部門で生体情報や経歴データを処理する審査システムが繰り返し言及されている。多くは「導入済み」「影響度高」と分類されるが、システム間のデータ流通経路を曖昧にする一般的な表現で記述されている。

この目録が明らかにしているのは、AIマッチングによる身元判定が局所的な処理に留まらない点だ。結果は広範な審査・リスク評価フレームワークに伝播し、入国許可決定、渡航特権、部門全体の執行姿勢に影響を与えうる。

目録が依然として達成できておらず、最も重大な欠落点の一つは、これらのシステムをエンドツーエンドで可視化していないことだ。

Mobile FortifyがCBPの生体認証データベースにどう流入するか、それらのデータベースが信頼できる旅行者プログラムとどう連携するか、あるいは身元判定が下流の執行や旅行上の結果にどう影響するかを示す一貫した説明は存在しない。

このアーキテクチャを理解するには、複数の項目を横断的に読み解く必要がある。しかし全体的に見れば、以下の結論は避けがたい。Mobile Fortifyは、国土安全保障省が長年構築・拡大してきた成熟したAI駆動型生体認証判断インフラへのアクセスポイントとして機能しているのだ。

この結論は、DHSの第二の公表資料、すなわち同省が保有する「汎用商用」AIツールのリストによって裏付けられる。この文書には、Microsoft、Adobe、Nuanceなどの企業が提供する文字起こし、要約、スケジュール管理、コンテンツ作成ツールなど、内部業務効率化に用いられる市販の低リスクアプリケーションが列挙されている。

これらのシステムは公然と名前が明記され、ライセンス数が開示され、その使用は日常的な管理支援として位置付けられている。

この文書から欠落している情報も同様に示唆的だ。顔認識、生体認証照合、モバイルID、審査システム、捜査用AIについては一切言及されていない。NEC、NeoFace、Mobile Fortifyといった企業名も登場しない。

この省略は意図的な分類選択を反映している。DHSは、たとえ民間ベンダーが大規模契約で構築・供給したものであっても、生体認証システムや顔認識システムを商用AIとは扱わない。

むしろ、これらは実質的に特注の政府向け機能として分類され、運用詳細が限定された、コンプライアンス主導の狭義のインベントリを通じてのみ開示される。

両文書を総合すると、DHS内部におけるAI透明性への二つのアプローチが明らかになる。低リスクの生産性向上ツールは明確かつ包括的に開示される。

一方、身元確認、監視、執行に関連する高影響力AIシステムは最小限に開示され、構成要素ごとに断片化され、システムとしての機能に関する統一的な説明は欠如している。

NECの開示が重要である理由は、新たなベンダーが加わったからではなく、Mobile Fortifyをこの大規模な構造の中に位置づけた点にある。

このリストは、DHSがMobile Fortifyについて公に表明してきた内容と矛盾しないが、それを複雑化させる。このアプリが実験的でも孤立したものでもないことを示しているのだ。

これは、生体認証執行エコシステムにおける可視化された一要素に過ぎない。同エコシステムは既に大規模に展開され、市民と非市民双方に結果をもたらしつつあり、公開情報からは部分的にしか把握できない。

https://www.biometricupdate.com/202601/ice-顔認識アプリ-モバイル-fortify-powered-by-nec

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