Howdy! How can we help you?
-
EFF_自己防衛マニュアル8
-
気候変動1
-
ブラウザ8
-
戦争8
-
ヘイトスピーチ8
-
偽情報、誤情報8
-
ジェンダー3
-
国家安全保障8
-
fediverse8
-
alternative_app8
-
デジタルセキュリティツール8
-
国内の監視社会化と反監視運動7
-
VPN8
-
GIFCT2
-
政府・国際機関の動向8
-
スパイウェア8
-
OS関係8
-
教育・学校8
-
監視カメラ8
-
労働現場の監視8
-
プライバシー8
-
デジタルID(マイナンバーなど)8
-
GPS2
-
AI8
-
オリンピックと監視社会7
-
文化8
-
労働運動8
-
リンク集8
-
金融監視3
-
COVID-19と監視社会8
-
検閲8
-
海外動向8
-
オンライン会議システム8
-
暗号化8
-
アクティビストとセキュリティ8
-
ビッグテック、大量監視8
-
SNSのセキュリティ8
-
共謀罪1
-
メールのセキュリティ8
-
Articles1
(the Verge)マイクロソフト社員、サティア・ナデラ氏の基調講演を「パレスチナ解放」の抗議で妨害
(訳者前書き)以下に訳出したのは、マイクロソフトの社員でAzureの開発に携わってきたジョー・ロペスをめぐる記事。米国内では大学をはじめとして、イスラエルのアパルトヘイトとジェノサイドを批判する人々への非常に厳しい弾圧が続いている。こうしたなかでも、米国のビッグテックがイスラエスの戦争犯罪の共謀者としての役割を担ってきたことへの批判は止まない。自らの職や人生を賭ける闘いが、ビッグテックの内部からも続いている。下記に引用されているジョー・ロペスの書簡は真摯に自らが勤めてきたマイクロソフトという企業の犯罪と向き合う誠実さに心を打たれる。彼は自分の行動が遅すぎたことをとても恥じている。しかし、むしろいかなる利害や人生の行く末を賭けるようなリスクすら負っていない膨大な数にのぼるマイクロソフトの消費者は、ボイコットという手段すらとることなく、ユーザーであることを止める可能性を模索するちょっとした工夫すらしていないように見えてしまう。武器・兵器産業だけでなく、アパルトヘイトとジェノサイドに加担するもっと身近な企業を私たちが支えない工夫は、ロペスが決断したよりずっとわずかな努力で可能ではないだろうか、とも思う。Windowsを捨てることがすぐには無理でも、Word、Excel、Power Pointを使わないという選択肢はもっと簡単にできる。それすら難しいのであれば、Microsoft Edgeを他のブラウザに切り替える(Google Chromeは選択肢に入れるべきではない)ことでもよい。そこから、ボイコットの第一歩を始めることができる。武器、兵器の取引をさせないことは容易ではないが、私たちの日常必需品からマイクロソフトをボイコットすることは、私ひとりの決断で可能なことであり、確実にマイクロソフトは、その戦争犯罪のために一人の顧客を失なうことになる。ぜひロペスの書簡を読んで、「では、私には何ができるか」を考えてみてほしいと思う。(としまる)
2025/6/3アクセス

マイクロソフト社員のジョー・ロペスは、Buildの基調講演を妨害した後、数千人の同僚にメールを送った。画像 マイクロソフト
by Tom Warren
2025年5月20日 1:55 AM GMT+9
トム・ウォーレンはシニアエディターであり、『Notepad』の著者でもある。20年以上にわたってマイクロソフト、PC、テクノロジーに関するあらゆることを取材してきた。
マイクロソフトの従業員が今朝、ワシントン州シアトルで開催されたBuild開発者大会を妨害し、イスラエル政府とのクラウドおよびAI契約に抗議した。マイクロソフトのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)が壇上に上がってからまだ数分しか経っていなかったが、抗議者たちが彼のスピーチを妨害し始め、一人は 「パレスチナを解放せよ!」と叫んだ。ナデラCEOは基調講演を続け、抗議者たちを無視してシアトルの大会場内のホールから退場させた。
マイクロソフト社員のジョー・ロペスは、過去4年間、企業のAzureハードウェア・システム・チームでファームウェア・エンジニアとして働いていたが、ナデラを妨害した抗議者の一人だった。彼にはまた、昨年のGoogleとイスラエルとのクラウド契約に対する座り込み抗議デモに参加し解雇されたGoogleの従業員も加わっていた。
私たちはマイクロソフトに、今日のBuildでの抗議についてコメントを求めたが、企業は記事の公開までに回答しなかった。
ロペスの妨害の直後、彼は数千人のマイクロソフト従業員にメールを送り、「私たちは経営陣の沈黙にショックを受けている」と伝えた。マイクロソフトが従業員の抗議に対して、自社のAzureとAI技術がガザの人々に危害を加えたという証拠は見つかっていないと主張した数日後のことだった。
「経営陣は、Azureテクノロジーがガザの民間人を標的にしたり、危害を加えたりするために使用されているという私たちの主張を否定しています」とロペスはEメールで述べている。「注意を払ってきた私たちは、これが真っ赤な嘘であることを知っている。クラウド上に保存されているデータ(その多くには違法な大量監視によって得られたデータが含まれている可能性が高い)の1バイト1バイトが、都市を破壊しパレスチナ人を絶滅させる正当な理由として使用される可能性があり、また使用さ れることになるだろう」。
マイクロソフトは先週、自社のテクノロジーがガザ紛争でどのように使用されているかを評価するため、匿名の外部企業を利用し、内部レビューを行ったと発表した。マイクロソフトは、イスラエル国防省(IMOD)との関係は「標準的な商業的な関係として築かれている」とし、「マイクロソフトのAzureやAIのテクノロジー、あるいは私たちの他のソフトウェアが人々を危害するために使用されたり、IMODが私たちのサービス規約やAI行動規範を遵守しなかったりした証拠は見つかっていない」と述べている。
この最新の従業員の抗議は、2人の元マイクロソフト従業員がマイクロソフトの50周年記念イベントを妨害し、1人がマイクロソフトのAI最高経営責任者(CEO)であるムスタファ・スレイマンを「戦争利益主義者 」と呼び、マイクロソフトに 「私たちの地域でジェノサイドのためにAIを使用するのをやめろ 」と要求した数週間後に起こった。2人目の抗議者は、マイクロソフトの共同設立者であるビル・ゲイツ氏、スティーブ・バルマー前CEO、そしてナデラを妨害した。
この抗議デモは、No Azure for Apartheid(アパルトヘイトにAzureはいらない)という、マイクロソフトとイスラエル政府との契約に反対するマイクロソフトの現従業員と元従業員のグループによって組織された。同グループは、イスラエルへのクラウドやAIサービスの販売を停止しないことで、マイクロソフトが「アパルトヘイト国家を支援し、可能にしている」と非難している。また、イスラエル軍がAzureとOpenAIのテクノロジーを利用し、集団監視による情報収集や、AIツールによる電話、テキスト、音声メッセージの書き起こしや翻訳を強化していることを報じたメディアを取り上げている。
No Azure for Apartheid(アパルトヘイトのためのAzureはいらない)」の主宰者であり、ガザで殺害されたパレスチナ人のためにマイクロソフト本社の外で祈祷を行ったことで解雇された元マイクロソフト社員のHossam Nasrは、先週、企業の最新の声明が矛盾していると指摘した。「自分たちのテクノロジーはガザの人々に危害を加えるために使用されていないと主張する一方で、自分たちのテクノロジーがどのように使用されているのかを把握していないと認めている。「彼らのこの表明の意図は、実際に労働者の懸念に対処するのではなく、イスラエル軍との関係によって損なわれた彼らのイメージを払拭するためのPRであることは明らかだ」。
以下がジョー・ロペスのEメール全文である:
マイクロソフトの従業員の皆さん、そしてマイクロソフトの経営陣の皆さん、私たちは今朝行われたMicrosoft Buildの基調講演で私が起こした混乱について見聞きしているかもしれない。私は過去4年間、Azure Hardware Systems and Infrastructure(AHSI)の下でファームウェア・エンジニアとして働いてきた。マイクロソフトの従業員として、私はここで多くの素晴らしい人々と働き、学び、ポジティブな経験をしてきたが、マイクロソフトがパレスチナの人々に対するイスラエルの民族浄化を助長し続けているのを、私はもはや黙って見ていることはできない。
多くの皆さんと同じように、私はガザで進行中のジェノサイドを恐怖の目で見てきた。パレスチナの人々が苦しみ、命と家を失いながら、世界の指導者たちの沈黙、不作為、冷淡さにショックを受けている。
多くの人たちと同じように、私も微力ながら自分の役割を果たそうとしてきた。情報を入手し、友人と情報を共有し、署名し、寄付をする。マイクロソフトでの仕事を続けながら、だ。
マイクロソフトへの幻滅
そんなとき、私は「No Azure for Apartheid」という運動に出会った。彼らのメンバーは、組織化を進め、行動を起こし、どんな代償を払っても声を上げ続けてきた。4月4日、マイクロソフトの50周年記念式典を妨害したイブティハルとヴァニヤを見た私は、彼らの口から出た言葉に衝撃を受けた。マイクロソフトは子どもを殺しているのか?私の仕事は子どもを殺すのか?
私はまた、指導者たちの沈黙にもショックを受けた。ムスタファ・スレイマン、ブラッド・スミス、ケビン・スコット、スコット・ガスリー、そしてサティア・ナデラの沈黙にだ。「なぜ彼らは反応しないのか」と私は自分に問いかけた。 「もし私たちが本当に無罪なら、このようなひどい非難を否定すべきではないだろうか」。
私はさらに深く調べ始めた。私は論文を読み、証拠を目にし、私たちが構築しているテクノロジーがパレスチナの人々を抹殺するというミッションのためにイスラエルによって使用されていることを知り、愕然とした従業員の証言を聞いた。
スイッチが入ったのだ。この情報を前にして、私は毎日、Azure上で動く米国とイスラエルの戦争マシーンによってもたらされている苦しみを思い悩みながら出勤した。私がマイクロソフトに入社したのは、それが「より倫理的なビッグテック」だと心から信じていたからだ。私がしている仕事は人々に力を与えるものであり、危害を加えるものではないと思っていた。
マイクロソフトが共犯を認める
マイクロソフトは最近、ブログの投稿をアップロードし、多くの人々が何年も耳元で叫び続けてきた懸念に対する初の公式回答を示した。彼らの声明は、私たちが求めているものにはほど遠い。イスラエルのクラウド事業に対する透明性のない監査(マイクロソフト自身と無名の外部団体以外によって実施された)で、企業による不正行為はないと断言されても、何の安心感も得られない。それどころか、この対応によって私はさらに声を上げざるを得なくなった。マイクロソフト社は、イスラエル国防省に「商業契約の条件を超えて、当社のテクノロジーに特別にアクセスする」ことを許可したことを公然と認めた。この 「特別なアクセス 」が一度だけ許可されたと本当に信じているのか?彼らが本当に必要としている「特別なアクセス」とはどんなものなのか?そして、彼らはそれを使って何をしているのか?
経営陣は、Azureテクノロジーがガザの民間人を標的にしたり、危害を加えたりするために使用されているという私たちの主張を否定している。注意を払い続けてきた私たちは、これが真っ赤な嘘であることを知っている。クラウド上に保存されているデータ(その多くは違法な大量監視によって得られたデータを含んでいる可能性が高い)の1バイト1バイトが、都市を破壊しパレスチナ人を絶滅させる正当な理由として使用される可能性があり、また使用さ れ続けるだろう。私たちは、トップクラスのAzureカスタマーが人道に反する犯罪を犯していることを内部監査で知る必要はない。私たちはそれを毎日インターネット上で生で見ている。
世界最大級の企業として、マイクロソフトは正しいことをする計り知れない力を持っている。すなわち、この無意味な悲劇に終止符を打つよう要求することであり、そうでなければ私たちはイスラエルへの技術支援を停止する。もし指導者たちがこの要求を無視し続けるなら、私はそれが見過ごされることはないと断言する。世界はすでに私たちの共犯に気づき、私たちに対して反旗を翻している。ボイコットは増加し、私たちのイメージは悪化の一途をたどるだろう。
行動への呼びかけ
私の未来の子どもたちは、パレスチナの人々が苦しみ、私たちに助けを求めているとき、私は何をしてあげたのかと、いつか私に尋ねるだろう。彼らが私のこれまでの不作為を許してくれることを願っている。多くの子どもたちが、今日、あなたにこの疑問を投げかけてくるかもしれない。あなたは彼らに何と答えるだろうか?
イスラエルが致命的なガザ封鎖を続け、ネタニヤフ首相がガザを完全に占領するまで休まないと主張し続けるなか、私たちはこの状況が悲惨極まりないことを知っている。そう心の底から信じていなければ、私は自分のキャリアと生活をリスクにさらすことはなかっただろう。特に今、声を上げるのは恐ろしいことだ。兵士たちが歓声を上げる中、自分の家が取り壊されるのを想像してみてほしい。
あなたの友人や家族が、近所に毎日投下される爆弾によってバラバラにされる。
あなたのコミュニティーのすべてのメンバーが飢餓で死の淵にいる。
見知らぬ人たちがあなたの家に居座り、あなたの死を待っている。
誰かがあなたのために声を上げてくれることを望むのではないだろうか?
私は、自分以外の誰にも経済的な責任を負わず、米国市民として国外追放のリスクもほとんどない若者としての特権を自覚している。誰もが自分と家族に大きなリスクなしに私のようなことをする余裕があるわけではない。しかし、人の命がかかっている以上、どんな行為も小さすぎることはない。署名し、運動に参加し、同僚と会話を始め、できる限りの貢献をしてほしい。
私と同じ理由でマイクロソフトを辞めようと考えている人は大勢いると思う。あなたは一人ではない。この企業で働くことがあまりにも衰弱させられ、退職を望むのであれば、私たちが支援するキャンペーンに寄り添ってほしい。もし私たちが沈黙を続けるなら、その沈黙の代償を私たちの人間性で支払うことになるだろう。
振り返れば、私は過去の沈黙を恥じている。しかし、格言にあるように 「行動する最良の時は昨日であり、2番目に良い時は今日である。
ジョー
https://www.theverge.com/news/669362/microsoft-employee-protest-build-conference-satya-nadella