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(GDPR Today)欧州議会、バイオメトリクス監視の禁止を決議
以下はGDPR TodayのニュースレターからいわゆるAI法についての記事の翻訳です。(小倉利丸)
ジェニファー・ベーカー
欧州議会、バイオメトリクス監視の禁止を決議
昨日、欧州議会は、人工知能に関する世界初の包括的な法律として、生体情報監視、情動認識、予測型取り締まりの禁止を決議した。
ストラスブールの欧州議会は、賛成499票、反対28票、棄権93票でAI法の立場を承認し、この法律案は今後、理事会で各国代表との交渉に進めることができるようになったことを意味する。
欧州議会は、AIのリスクを抑制し、倫理的な利用を促進したいと考えているが、最終的な文言は各方面を満足させるものではない。CCIAは、議会の修正案は、「高リスクのケースを想定した厳しい要件」が他の「リスクが極めて限定的な有用なAIアプリケーション」にも拡大されている欧州委員会の当初のリスクベースのアプローチから逸脱していると述べた。
欧州議会はまた、「機微な特性に基づく分類、予測的な取り締まり、情動認識システム」を特に厳しく制限することに賛成票を投じた。すばわち、
- 公共のアクセス可能な空間における「リアルタイム」および「ポスト」遠隔生体認証システム
- 機微な特性(性別、人種、民族、市民権、宗教、政治的指向など)を利用したバイオメトリクス分類システム
- 予測的取り締まりシステム(プロファイリング、位置情報、過去の犯罪行動に基づいて)
- 法執行機関、国境管理、職場、教育機関における情動認識システム
- 顔認識データベースを作成するために、インターネットやCCTVの映像から顔画像を無制限にかき集めること(人権やプライバシーの権利を侵害する)
また、ChatGPTのような生成AIに対しては、AIが生成したコンテンツにラベルを付けることや、トレーニングに使用する著作権データの要約を一般公開することなど、独自のルールを提案している。そして、ここ数ヶ月(数週間?)のChatGPTの大騒ぎを考えると、審理中のすべての政党が、できるだけ早く法律を成立させるために、できる限りの努力をすることが予想される。 欧州消費者機構(BEUC)の副事務局長であるウルスラ・パクルは、「私たちは今、議会が原則を堅持し、その立場が加盟国に伝わるようにする必要があります」と述べた。
来年5月には欧州選挙があり、特に欧州議会議員たちはその前に決着をつけたいと考えていることを忘れてはならない。
「AI法は、人工知能の開発と管理における世界的な潮流を作り出し、このテクノロジーが提供し得る多大な利益によって我々の社会を急進的に変革することを確実にし、民主主義、基本的権利、法の支配というヨーロッパの価値観に則って進化し使用されるようにする」と共同報告者のドラゴス・トゥドラチェ欧州議会議員は述べている。
https://secure.dialog-mail.com/v/127513/1/zn3cFRQcTr/83990034